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今月のバーテンダー

世界初!メイド・イン・ジャパンのビターズ、
「The Japanese Bitters」がついに誕生!
<前編>

The Japanese Bitters/山崎勇貴

18.09.01

今年、バーを席巻しそうなアイテムが新たに誕生した。
その名は「The Japanese Bitters」。
現在、世界中でブームになっているカクテルビターズだが、こちらは日本人バーテンダーが一からレシピ開発を行った、世界初、正真正銘メイド・イン・ジャパンのビターズである。

手がけるのは、ボビーズジンのアジアンアンバサダーでもある山崎勇貴さん。
カナダで確信を得た和のフレーバーのビターズ開発から、1年がかりで酒造免許を取得するまでの、「The Japanese Bitters」誕生秘話をご紹介しよう。


正式リリース前から世界各国でプロモーションやモニタリングを行い、大きな反響を呼んでいる「The Japanese Bitters」。
今月、「紫蘇」「柚子」「旨味」という、日本らしい3フレーバーがリリースされた。


いずれも国内の農家から直接仕入れた素材のみを使用。
低温真空抽出法という全く新しい製造方法により、素材のフレッシュさをボトルにそのまま閉じ込めた、高濃度のビターズである。

民家をセルフリノベした、「The Japanese Bitters」の工房がこちら。

全ての商品は一つ一つ手作り、かつ手作業でボトリングされるというプレミアムなもの。


掛け軸をイメージしたというこだわりのラベルは、パリを拠点に活躍する書家・画家の相良哲也氏が担当。
題字、素材をモチーフとしたイラストともに墨で仕上げたというシックなものである。


山崎さんが和の素材のビターズに思い至ったのは、今から8年前のこと。
トロントのバーで出合った自家製ビターズがきっかけだった。


ここで山崎さんのキャリアを振り返ってみよう。


20歳の時、語学の勉強のためにロンドンに渡った山崎さん。
バーテンダーのキャリアもロンドンでスタートした。


「当時は音楽をやっていたのでロンドンへの憧れがありました。
いざロンドンへ来てみたものの、英語も満足に話せなくてはバンド仲間も見つけられない。
そんな時、バーが救いになったんです。
ロンドンには飛び入りでジャムセッションできるバーがたくさんあって、そこでは自由に演奏ができましたから」

ビターズを使った、山崎さんのオリジナルカクテル。

そんなこともあって、夜な夜なバーへ通うようになった。
こうしたバーでは、バーテンダーがステージに立って演奏することもあり、その姿が実にキマっていた。
そうしたこともあって、いつしかバーテンダーへの強い憧れを抱くようになったという。


こうして、日本酒のカクテルをオンメニューしているような寿司バーでバーテンダー見習いとしてキャリアをスタート。
いつか、バーテンダーとして世界中をまわりたいと思うようになる。


2年半で帰国した際は、迷わずバーの仕事を選んだ。
そこで出会ったのが、パークホテル東京の鈴木隆行さん。
素晴らしい師匠の元で4年間、みっちりバーテンダー修行を行った。
「ロンドンで経験したバーテンディングと日本のバーテンディングは全く違うものだった」というから、充実した4年間だったようだ。

プロトタイプを持参して行った海外でのモニタリングでも好評を博した。

4年の修行の後、再び海外熱が高まった山崎さんはワーキングホリデーを利用してトロントへ。
たまたま出場したカクテルコンペティションで優勝したことから、一気に地元バーテンダーたちとの交流が深まり、トロントのバーで働くことになった。


「日本に比べて欧米のバーはビターズを使う頻度が高いですが、特にカナダのバーテンダーたちは自家製のビターズにこだわっていました。
彼らの作り方を教えてもらい、好みのハーブやスパイスでホームメイドビターズを作るようになったのが、2010年ごろのこと。
これが面白くて、自分なりのビターズを求めて試行錯誤するようになりました」


転機が訪れたのは、東日本大震災が起きた2011年。
カナダの日本大使館がチャリティイベントを開催したのだが、そこで山崎さんがチャリティカクテルを作ることになったのだ。

プロモーションを行った海外のワークショップにて。

「日本を支援するイベントですし、せっかくなら日本の素材を使ったカクテルを提供しようと思いました。
その時、和の素材のビターズを作ってみようと閃いたんです」
これがカナダ人たちに大好評。
山崎さんはジャパニーズ・ビターズに手応えと確信を得たのである。


その後、帰国した山崎さんは本格的に和のフレーバーのビターズ開発を進める。
2013年、試作品をカナダの「スピリッツ・オブ・トロント」というカクテルイベントに出店したところ、国外からの問い合わせが相次いだ。


「これは絶対に形にしたい、早く世に送り出したい。
反響を目の当たりにして、ますますその思いを強くしまして、まずはOEMとしてどこかのメーカーに製造をお願いしようと思いました」


本来であればこの時点ですぐに商品化できそうなものだが、「The Japanese Bitters」が陽の目を見るのは、これからさらに5年の月日を要することになる。


後編に続く。

Bar Information

The Japanese Bitters
 
千葉県市川市平田4-17-4 JCC AGENT
TEL:非公開
URL:www.japanese-cocktail-creation/com

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