自由にカスタマイズしてオリジナルジンを作ろう!
体験型クラフトジン蒸留所が本格始動。
<前編>

PICK UPピックアップ

自由にカスタマイズしてオリジナルジンを作ろう!
体験型クラフトジン蒸留所が本格始動。
<前編>

01.10.2021 #Pick up

Ota Satoshi/大田聡 by「TATEYAMA BREWING」

これぞまさしく新時代のマイクロディスティラリー!?今月は、カスタマイズしてオリジナルジンを造れる「TATEYAMA BREWING」をレポート。

文:Ryoko Kuraishi 撮影:Midori Yamashita

「TATEYAMA GIN 」と自家製クラフトコーラをあわせたカクテルを作る大田さん。

今年5月、千葉県館山市にクラフトジンの蒸留所、「TATEYAMA BREWING」が誕生した。

この施設のキーワードはずばり、「ラボ」。

ゲストハウス、シェアオフィス、カフェ&バーを併設する複合施設「TAIL」内の1施設としてオープンしたこちら、来場者が自分好みのカスタマイズブレンドジンを作れる体験型コンテンツが特長だ。

「館山はもともとDIY文化が発達しており、ものづくりの担い手が多いのです」というのは、「TAIL」の発起人であり「TATEYAMA BREWING」のディスティラー大田聡さん。

本職は建築士で、館山市の地域起こし協力隊として地域活性化にも携わっている。

「館山はDIYの文化が発達しているので、自分で作るという体験に価値を置くことが館山らしいかなと思った」という大田さんに、「TATEYAMA GIN 」の特徴をお話いただこう。

本業は建築士。廃材をリユースした店舗や蒸留所の内装は自ら手を入れた。

蒸留所のテーマは「ラボ」。

6月末にリリースされたばかりのオリジナルジン「TATEYAMA GIN」では現在、2つのラインを展開している。

「ご存知のように一般的なジンは、ジュニパーベリーを中心に複数のボタニカルで風味付けを行います。

『エレメントシリーズ』は、さまざまなボタニカルを単品蒸留したボタニカルスピリッツ。

現在は南房総産のコリアンダーやレモングラス、カモミールに、鴨川産の山椒、クロモジなど、ボタニカルそのものの風味をダイレクトに味わえる21種類のボタニカルスピリッツがラインナップしています」

21種のボタニカルスピリッツは以下の通り。

1.ジュニパーベリー 2.アンジェリカルート 3.リコリス 4.コリアンダー 5.カルダモン 6.クローブ 7.シナモン 8.ブラックペッパー 9.ジンジャー 10.山椒 11.クロモジ 12.煎茶 13.アールグレイ 14.レモンピール 15.オレンジピール 16.レモングラ 17.カモミール 18.キャラウェイ 19.タイム 20.ミント 21.フェンネルシード

2018年から既存の建物を活かしつつ付加価値をプラスした「リノベーションまちづくり」を始めた館山市。元段ボール会社の空きビルに誕生した複合施設「TAIL」の1階に、蒸留所とカフェ&バーが誕生した。

21種のボタニカルスピリッツを自由にブレンド。

「エレメントシリーズ」の特徴は、それぞれを自由にブレンドできること。

蒸留所の横にあるカフェ&バースペースにて各スピリッツを試飲しながら、ブレンドしてボトル詰めすることもできるし、それぞれのボトルを購入してその都度、ブランドを楽しむことも可能だ。

「もうひとつは、TATEYAMA GINオリジナルの『ブレンドシリーズ』です。

エレメントシリーズから厳選したスピリッツをブレンドしたもので、現在は『001』の1種類のみを展開。

『001』はジュニパーベリーにレモングラスやコリアンダーなど計7つのボタニカルをブレンド。

クラフトジンに馴染みのない方にも飲みやすいよう、すっきりとしたジンに仕上げました」

今後は「ブレンドシリーズ」の拡充を目指しているという大田さん。

館山は農業生産者による花の栽培が盛んな土地で、ポピー、カザニア、ポーチュラカ、マリーゴールドなどさまざまな花が都市部に出荷されているが、これまでジンには使われてこなかった花のアロマを蒸留してみたり、館山で自生するヤブニッケイなど地元の野草の試験蒸留を行ったり、館山らしいジンを「ブレンドシリーズ」で表現していくとか。

「TATEYAMA GIN」を使った各種ジンメニューはいずれも¥600。こちらはいちばん人気の「ジンコーラ」。

地産地消のクラフトジン。

そうした取り組みが地元を中心に広まり、館山周辺のホテルや飲食店から「001」を取り扱いたいという依頼が増えている。

また、小規模なOEMにも対応するということで、地元のメーカーからオリジナルジン製造の問い合わせもあるとか。

狙い通り、地産地消を形にしつつあるといえるだろう。

一方、パッケージもユニークだ。

ボトルにレーザー加工されている「TATEYAMA GIN」のロゴには、TAILのために新たに創られた「館山文字」が採用されている。

「館山文字」って?

「デザイナーに作ってもらった館山オリジナルの文字です。

ちょっと読みづらいですが(笑)、古代文字がベースになっています」

期間限定で提供する「クラフトジンシェイク」¥900。こちらは「エレメントシリーズ」のジュニパーとティーリキュール、バニラアイス、ミルクを合わせた大人のための濃厚シェイク。

「パッケージそのものもすこし尖った印象にしたかったので、研究所らしい薬品のパッケージをモチーフにしています。

館山文字やパッケージをきっかけに、来場者とコミュニケーションが弾む、なんてことも」

この文字は代々上原でコミュニティスペースNo.を運営する「301 inc.」大谷省悟さんのチームが手がけたもの。

大谷さんは「街のハブとして機能するディスティラリーを」との思いを抱いて、コンセプト設計の段階から「TAIL」、および「TATEYAMA GIN」に関わっている。


後編では、「TATEYAMA BREWING」の体験型コンテンツを中心にご紹介します!


後編に続く。

SHOP INFORMATION

TATEYAMA BREWING
千葉県館山市北条1758
TEL:非公開
URL:https://tateyama-brewing.studio.site

SPECIAL FEATURE特別取材