カクテルで街に新風を!
宇都宮に一大カーニバル、現る。
<前編>

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カクテルで街に新風を!
宇都宮に一大カーニバル、現る。
<前編>

#Pick up

宇都宮カクテルカーニバル by「宇都宮カクテル倶楽部」

華やかなカクテルの街としてイメージチェンジを図る宇都宮。春の新たな風物詩ともいえる「宇都宮カクテルカーニバル」が来る5月8日に開催される。果たしてどんなイベントなのか、気になるその内容に迫る。

文:Ryoko Kuraishi

会場には女性や親子連れ、ファミリーの姿も。ノンアルコールカクテルも揃っているので、家族で楽しめる。

宇都宮、と聞いたら何を思い浮かべますか?
餃子?あるいはかんぴょう?

いやいや、最近では「宇都宮といえばカクテル」が定説。

というのも宇都宮のバーテンダーは非常にレベルが高く、
国内の最も権威あるカクテルコンペティションで全市区町村中、最多の優勝者を輩出しているそうで
国内最大のバーテンダー組織「日本バーテンダー協会」事務局によれば
「東京・銀座に勝るとも劣らないレベルと規模」なのだとか。

聞いたところでは、東京からわざわざ新幹線に乗って宇都宮に出かけてお気に入りのバーに立寄り、
終電で帰宅するという強者もいるそう。

腕は確かで料金も手頃、なによりもアットホームな雰囲気が、
移り気なバーホッパーをも惹きつけるのだろう。

左は「宇都宮カクテル倶楽部」初代代表幹事の山野井バーテンダー。全国バーテンダー技能競技大会で優勝経験を誇るトップバーテンダーだ。

そんな「カクテルの街、宇都宮」のイメージをさらに広めるべく、
2008年より開催されているイベントがある。

「宇都宮カクテルカーニバル」がそれだ。

日頃、バーに行き慣れていない若年層や女性、家族連れにも親しんでもらおうと、
「カクテル」と名付けつつもあえて昼間に開催。
青空の下、広場に設置されたブースにてワンコインでカクテルが振る舞われ、
隣接するステージでは地元のアーティストによるライブ演奏も行われる。

バー・ブース以外には、カクテルと相性のいい選りすぐりの各国料理のブースも軒を連ねる。

まさしく「カクテルのフェス」といった様相だ。

バーと言えば敷居が高いもの、という思い込みを払拭すべく仕掛けたこのイベント、
宇都宮市民には気軽に、大勢で楽しめる「カーニバル」形式が好評で、
昨年は半日あまりで5000人が訪れたという。

そしてこのイベントを主催するのが、
宇都宮市内のショットバー25店舗が加盟する「宇都宮カクテル倶楽部」だ。
一体、カクテル倶楽部とは?その活動は?
代表幹事を務める、バー「ルシファー」のバーテンダー、佐々木均さんに伺った。

「多くの方々にカクテルをより身近に感じていただき、楽しんでもらおうと
宇都宮カクテル倶楽部は平成11年に発足しました。

『カクテルの街、宇都宮』を広めるようと、カクテルカーニバル他、
さまざまなパーティやイベントを主催しています。

今回のカーニバルではカクテル倶楽部加盟ショットバーから22店舗が参加、
それぞれの店舗がショート&ロングの2種類(あるいはどちらか一種類)、
計40種類のカクテルで来場者をおもてなしします」

こちらが名物カクテル「とちおとめカクテル」の2011年バージョン。フレッシュな栃木県産とちおとめの魅力を余すこと無く伝える。

では佐々木さん、今年のカーニバルの目玉は何でしょうか?

「カクテルカーニバルでは毎年、栃木の名産であるとちおとめにちなんだ
オリジナルカクテルを発表していますが、
今年のとちおとめカクテルは女性バーテンダー、田代春美氏が創作しました。
(『とちおとめカクテル2011』の愛称は、カーニバル当日に発表される。)
とちおとめらしい甘酸っぱさ、フレッシュさが感じられるカクテルは
女性にも好まれると思いますよ」

ちなみに田代さんは2005年のバー・レディース・カクテル・コンペティションで
栄えあるグランプリを獲得したという実力派である。

「カクテルとマッチする料理も楽しみの一つですが、
今年はお菓子やアイスとコラボレーションしたカクテルも初登場予定。

地元産アイス『サクレ』を使った『サクレ・ラ・モンテ』や
チョコレートとあうカクテルとして『ジョニ赤ハイボール』もリリースします」

一方、今年はステージにもハイライトが用意されているらしい。

「今年は震災の影響もあって、開催を危ぶむ声もありました。
結局開催することになりましたが、やるからには何かしらの支援を、と思い
復興応援ライブを行うことにいたしました。
結果、コンセプトに賛同してくれた様々なアーティストが多数、駆けつけてくれます。
フュージョンのボーンナウト、ドラムの高橋幹夫、ラップの東力士など
カクテルと同様、音楽にも酔いしれてください」

さて、もし宇都宮に立ち寄ったならカーニバルの後はぜひ、宇都宮のバーへ。

たとえば、県木であるトチの葉をイメージした「マロニエリーフ」、
市役所前のランドマーク、樹齢400年超という大いちょうにインスパイアされた「ビッグツリー」、
街の中央を流れる釜川をテーマにした「かまがわプロムナード」など
「宇都宮らしさ」ということで、郷土ゆかりのアイコンをテーマにしたユニークなオリジナルカクテルも発表している。

これら宇都宮オリジナルカクテルはカクテル倶楽部加盟のバーでオーダーできるそう。

また翌週5月14日(土)には宇都宮の夜をさらに堪能できる、「宇都宮ジャズ クルージン2011」が市内のライブハウスで開催される。

バーでカクテルとライブハウスでジャズ、シックなコラボが楽しめるという仕掛けだ。


最後に、イベントをサポートする宇都宮観光コンベンション協会より一言。

「カクテルカーニバルの魅力は、宇都宮の優秀なバーテンダーが一堂に会すること。
広場にふらりと立ち寄って、バーテンダーが腕を奮った本格派のカクテルをワンコインで楽しめる。
宇都宮の5月の新たな風物詩になると自負しています。

昼間、屋外、季節のフルーツ、アイス、チョコレートなど
カクテル初心者の方にも気軽に楽しんでもらえる仕掛けが満載のイベントです。
ぜひふらりと立ち寄って、この季節にしか楽しめないオリジナルカクテルを味わってみてください」

今年のカクテルカーニバルは5月8日(日)、宇都宮市内のオリオンスクエアにて12時から18時まで。
カクテルの宴で、宇都宮の春を存分に味わってみてはいかが?

SHOP INFORMATION

宇都宮カクテル倶楽部
 
 
TEL:028-639-5599(18時〜翌3時)
URL:http://www.ucclub.net/

SPECIAL FEATURE特別取材