「ディアジオ ワールドクラス2012」
どりぷら編集部もリオ・デ・ジャネイロへ。

SPECIAL FEATURE特別取材

「ディアジオ ワールドクラス2012」
どりぷら編集部もリオ・デ・ジャネイロへ。
[vol.02] - コンペの内容とは!?
そして気になる最終結果!

#Special Feature

文:Drink Planet編集部

左上/総合4位、オランダ「Vesper Bar」のフラヤー・ゴウド氏のシグネチャーカクテルをジャッジする上野氏。ゴウド氏はもともとはドイツのポルシェ開発チームのデザイナーだったという。左下/会場となったリオで一番ゴージャスなホテル、コパカバーナ・パレスホテル。右上/台湾のカエ・イン氏によるお茶を使った「マスタリークラス」のカクテル。右下/会場にもなっている「コパカバーナホテル」のバーテンダー、ブラジルのパウロ・フレイタス氏。写真は「トロピカル・ジャーニー」の一杯。

左上/総合4位、オランダ「Vesper Bar」のフラヤー・ゴウド氏のシグネチャーカクテルをジャッジする上野氏。ゴウド氏はもともとはドイツのポルシェ開発チームのデザイナーだったという。左下/会場となったリオで一番ゴージャスなホテル、コパカバーナ・パレスホテル。右上/台湾のカエ・イン氏によるお茶を使った「マスタリークラス」のカクテル。右下/会場にもなっている「コパカバーナホテル」のバーテンダー、ブラジルのパウロ・フレイタス氏。写真は「トロピカル・ジャーニー」の一杯。

競技の流れを簡単にご説明しよう。

最初の2日間は、4グループごとに分かれ、4つのステージで以下の4つのチャレンジを行った。

1)「レトロ・シック-クラシック・ヴィンテージ」
既存の16種類のクラシックカクテルリストから1つを選ぶ。ここではグラスを含め、自前で用意したものは使えない。それとは別に自己流に解釈した「ツイステッド・カクテル」を1つ、合計2つのカクテルをつくる。

2)カクテル・マスタリー
テイスティング、実技、筆記を通じて、バーテンダーの基礎知識、スピリッツに対する理解などがジャッジされる。

3)ハリウッド、ボリウッド、ホンコン(←面白いネーミング!)
シグネチャーカクテルと、シグネチャーボトルサーブをシアター形式でプレゼンテーションする。自身が憧れている、またはインスパイアされたスターや往年の有名人、伝説の人物などをインスピレーションにした説明能力、プレゼンテーション、サービス能力が問われる。

4)トロピカルジャーニー
トロピカルカクテルを、1)と同じく既存のアイテム、規定のブランドから選んでつくったもの1つと、使用するアイテムやブランドに制限がないオリジナルカクテル1つ、合計2種類のトロピカルカクテルをつくる。

この2日間にわたる4つのチャレンジを経て、世界各国から集まった39名のバーテンダーは16名に絞られる。ベスト16は、3日目の朝に発表された。

総合優勝のオーストラリア、ティム・フィリップ氏による「ハリウッド、ボリウッド、ホンコン」のプレゼンテーション。実はここでバナーがつかないというハプニングが……。彼はとても落ち込んでいたのだが、見事その後のチャレンジを立て直した。円グラフは、スモーク、シェリー、バーボン、スイートのチャートに分けられている。小瓶は、アンゴスチュラ、チョコレート、ハニー、ポップコーン、ペイショードなど。

総合優勝のオーストラリア、ティム・フィリップ氏による「ハリウッド、ボリウッド、ホンコン」のプレゼンテーション。実はここでバナーがつかないというハプニングが……。彼はとても落ち込んでいたのだが、見事その後のチャレンジを立て直した。円グラフは、スモーク、シェリー、バーボン、スイートのチャートに分けられている。小瓶は、アンゴスチュラ、チョコレート、ハニー、ポップコーン、ペイショードなど。

大会3日目。ベスト16が選ばれてからが非常に盛り上がってくる。

(選手も大変だけど、ジャッジも大変そう)

選ばれた16名は、2つのチャレンジで競い合う。

ひとつは「フードマッチング」。

「Bar Chef」と呼ばれる6つの料理プレートから2つをチョイスし、それぞれに合わせたカクテルを創作する。

もうひとつは「リオ・ストリート・マーケット」。

開催都市リオに因んだ素材をマーケットで購入、その素材を使用して2種類の相反するカクテルを創作する。

3日目の競技を終えると、ベスト10が発表され、最終日へ。

「フードマッチング」の6種類の小皿。ここから2種類を選びカクテルを2種類つくる。

「フードマッチング」の6種類の小皿。ここから2種類を選びカクテルを2種類つくる。

最終日は、ジャッジ全8名の前で2つのチェレンジが行われる。

まずは最大6種類の創作カクテルをつくり、味とスピードがジャッジされる「カクテル・アゲインスト・ザ・クロック」。

そして最後のチャレンジが「シグネチャー・スペシャルズ」。

自身のシグネチャーカクテルを、8人のジャッジそれぞれ個別にもてなし、お客さまとしてサーブする。

その結果、今年の優勝者は、オーストラリア、シドニーの「ヘミスフィア カクテル バー」のティム・フィリップス氏。

日本代表、セルリアンタワー東急ホテルの吉田茂樹さんは、総合で6位、「カクテル・アゲインスト・ザ・クロック」部門では優勝を果たした。

ベスト10のバーテンダーたちに、最後のチャレンジの説明をしている1コマ。

ベスト10のバーテンダーたちに、最後のチャレンジの説明をしている1コマ。

<総合順位>
優勝 Tim Philips/Hemmesphere cocktail bar in Sydney, Australia
ティム・フィリップス(ヘミスフィア カクテル バー、オーストラリア、シドニー)
2位 Jimmy Barrat/Zuma/UAE
3位 Kae Yin/Marsalis/Taiwan
4位 Fjalar Goud/Vesper Bar/Netherlands
5位 Ricky Gomez/Riffle NW/USA
6位 Shigeki Yoshida/Cerulean Tower Tokyu Hotel/Japan
7位 Guiseppe Santamaria/Ohla Boutique Bar/Spain
8位 Dennis Zoppi/Smile Tree/Italy
9位 Andy Mil/London Cocktail Club/UK
10位 Kaspar Riewe Henriksen/Rubby/Denmark 

湖に浮かぶ、受賞式の会場、ちょっと遠かったけど……。

湖に浮かぶ、受賞式の会場、ちょっと遠かったけど……。

<各地区優勝> ※ディアジオ社が指定する地区は、4つになります。
★ASIA PACIFIC : KAE YIN, MARSALIS, TAIWAN
★LATIN AMERICA : STEPHON SCOTT, ON DECK PUB,TRADEWINDS HOTEL,TRINIDAD
★WESTERN EUROPE: FJALAR GOUD, VESPER BAR, NETHERLANDS
★REST OF THE WORLD [UAE, USA, RUSSIA] : JIMMY BARRAT, ZUMA, UAE


<チャレンジ優勝>
★TROPICAL JOURNEY: JIMMY BARRAT, ZUMA, UAE
★HOLLYWOOD, BOLLYWOOD, HONG-KONG: GIUSEPPE SANTAMARIA, OHLA BOUTIQUE BAR, SPAIN
★COCKTAIL MASTERY: OLIVIER JACOBS, JIGGER’S, BELGIUM
★RETRO CHIC – CLASSIC AND VINTAGE: VARIA DELLALIAN, MOMO AT THE SOUKS, LEBANON
★FOOD MATCHING: ANDY MIL, LONDON COCKTAIL CLUB, UK
★RIO STREET MARKET: DENNIS ZOPPI, SMILE TREE, ITALY
★COCKTAILS AGAINST THE CLOCK: SHIGEKI YOSHIDA, CERULEAN TOWER TOYKU HOTEL, JAPAN
★SIGNATURE SPECIALS: KAE YIN, MARSALIS, TAIWAN

SPECIAL FEATURE 一覧へ

SPECIAL FEATURE特別取材