「ディアジオ ワールドクラス2012」
どりぷら編集部もリオ・デ・ジャネイロへ。

SPECIAL FEATURE特別取材

「ディアジオ ワールドクラス2012」
どりぷら編集部もリオ・デ・ジャネイロへ。
[vol.01] - 動画じゃわからない部分をフォロー!
2012年リオ大会レポート

15.08.2012 #Special Feature

文:Drink Planet編集部

ブラジルは遠い……。

日本からは、米国経由、ヨーロッパ経由、ドバイ経由のいずれで行っても約26時間はかかる。

そのブラジル、カーニバルで有名な海辺の街リオ・デ・ジャネイロで、2012年7月9日~12日の4日間にわたり、今年のベストバーテンダーを決める世界大会が行われた。

“Raising The Bar ”をコンセプトに、年々参加国が増えている「ディアジオワールドクラス」。

今年で4回目を数える大会には約50ヵ国、15,000名のバーテンダーが参加し、最終的には39ヵ国のバーテンダーがリオに集結した。

その他、500名にもおよぶプレスやバーテンダー、業界関係者が一同に集まった。

「こりゃ行かなきゃダメでしょ!」というワケで、どりぷら編集部も地球の裏側まで飛び、リオで密着取材を敢行した。

左上/2年連続シンガポール代表、ベスト16に進出した「Waku Ghin」の江口明弘氏。 シェイクスタイルのヘミングウェイ・ダイキリ(ロンサカパ23、マラスキーノ、フレッシュライムジュース、フレッシュパイナップルジュース)。左下/今後がとても楽しみな上海「Bar Constellation」のツリー・マオ氏。 右上/台湾カエ・イン氏による「ハリウッド、ボリウッド、ホンコン」のプレゼンテーション。 右下/総合6位、日本の「セルリアンタワー東急ホテル」吉田茂樹氏、ファイナル進出を決めてガッツポーズ。

左上/2年連続シンガポール代表、ベスト16に進出した「Waku Ghin」の江口明弘氏。 シェイクスタイルのヘミングウェイ・ダイキリ(ロンサカパ23、マラスキーノ、フレッシュライムジュース、フレッシュパイナップルジュース)。左下/今後がとても楽しみな上海「Bar Constellation」のツリー・マオ氏。 右上/台湾カエ・イン氏による「ハリウッド、ボリウッド、ホンコン」のプレゼンテーション。 右下/総合6位、日本の「セルリアンタワー東急ホテル」吉田茂樹氏、ファイナル進出を決めてガッツポーズ。

今年の特徴は、日本以外のアジア各国のレベルが軒並み高くなっていること。

ベスト16に選ばれた国のうち、アジアの国はオーストラリアを含めると、中国、日本、シンガポール、台湾、タイの6ヵ国。

特に総合3位、アジアパシフィック地区の優勝を勝ち取った台湾のカエ・イン氏は、審査員と来場者から常に注目を集め、技能、プレゼンテーションはもちろん、英語が話せないということで通訳がついていたにもかかわらず、コミュニケーション能力にすぐれているなど、非常に目立っていた。

審査員(ご存じ、バー業界の重鎮たち!)は、そのあたりをどう見ていたのだろうか?

ロンドンの「Salvatore at Playboy」オーナーでもあるサルバトーレ・カレブレーゼ氏は「西洋がアジアの技術力を学び、アジアは西洋からパレット力(味覚力)をすごいスピードでキャッチアップしている」と語ってくれた。

日本を代表する「Bar High Five」のオーナーバーテンダーでもある上野秀嗣氏も、同様のコメントを残している(※動画をご覧ください)。

2010年の優勝者であるエリック・ロリンツ氏や昨年のチャンピオンである大竹氏が世界をまわってレクチャーした影響も大きいが、日本で一般的な3ピースシェイカーや柚子などに代表される日本食材を、今年は誰もが普通に使いこなしていた。

「グル」と呼ばれ、選手から敬意を表されているジャッジの面々。

「グル」と呼ばれ、選手から敬意を表されているジャッジの面々。

さて大会のコンセプトは“Raising the Bar”。つまり「バーの価値を上げる」ということ。

そのため、世界中から集まってくるバーテンダーの技量や創造力、レシピ、個性が、すべてオープンかつフェアに審査される。

誰もが参加でき、誰もが学べ、誰もがチャレンジできるこの大会に、多くのバーテンダーが惹きつけられているのは明らか。

技術はもちろんのこと、この大会には間違いなく技術以外のなにかがあると、参加している選手たちが強く感じているようだった。

そしてそれは、選手のみならず、審査員も同様。

新しいバーテンディングスタイルを提唱するデイル・デグロフ氏や、前述した日本人の上野氏を筆頭に、英、米、日、伊、アルゼンチンから集まった全8名の審査員は、実に真剣に審査しながら、素晴らしいカクテルを創作したバーテンダーに対しては惜しみない拍手をおくり、また時には助言したりしている姿が、とても印象的だった。

ジャッジである彼らも「ディアジオ ワールドクラス」から、限りない感動とインスピレーションを得ているのだろう。


人がどんどん集まってくる……。もう彼女が優勝するのではと思ったくらい毎回すごい人だかり。「レトロ・シック-クラシック&ヴィンテージ」でチャレンジ優勝したレバノンのヴァリア・デライアン氏。マイタイをラムベースではなく「ジョニーウォーカーゴールドラベル」を使用してツイスト。最後にスモーキーさを足すために「タリスカー」を一拭き。マイタイをmy tie(私のネクタイ)、作品名はマイ・ゴールド・タイ!!!! なんて気の利いたネーミングとびっくり。これもツイストのひとつ。

人がどんどん集まってくる……。もう彼女が優勝するのではと思ったくらい毎回すごい人だかり。「レトロ・シック-クラシック&ヴィンテージ」でチャレンジ優勝したレバノンのヴァリア・デライアン氏。マイタイをラムベースではなく「ジョニーウォーカーゴールドラベル」を使用してツイスト。最後にスモーキーさを足すために「タリスカー」を一拭き。マイタイをmy tie(私のネクタイ)、作品名はマイ・ゴールド・タイ!!!! なんて気の利いたネーミングとびっくり。これもツイストのひとつ。

今年の大会は、ファッション、デザイン、アート、TV番組などのトレンドをくみとり、50年代、60年代を現代風にアレンジした“レトロ・シック”というテーマを掲げていた。

実際に、有名カクテルオンラインマガジンの『CLASS magazine』が参加選手に聞いた「次にくる大きなトレンドは?」という質問に対し、多くのバーテンダーが「クラシック」、または「現代風のクラシック」と答えていた。

また競技のひとつにも「レトロ・シック-クラシック・ヴィンテージ」というチャレンジが設けられていた。

今後「レトロ・シック」という言葉は、バーシーンにおいてキーワードになってくると予想される。

そしてもうひとつ、この大会で忘れてならないのは、世界各国のバーテンダーと交流できること。

普段は会えないマエストロと呼ばれているような有名な審査員たちとの交流、さまざまな講師によるお酒のトレンド、有名ディスティラーによるセミナー、大竹氏やエリック・ロリンツ氏など歴代チャンピオンによるカクテル講座などなど、バーテンダーなら誰もが憧れるスペシャルな体験が待っている。

ちなみにカクテルパーティは毎晩夜中の3時4時まで繰り広げられる……。

大会開催中であるにもかかわらず……。

次のページでは、競技の内容と最終結果をお知らせしておこう。

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