今月のカクテル
「世界ジンデー」に想うカクテル

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今月のカクテル
「世界ジンデー」に想うカクテル

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提供:Drink Planet 編集部

World Gin Day (世界ジンデー)の責任者 エマ・ストークスさん

World Gin Day (世界ジンデー)の責任者 エマ・ストークスさん

6月第二土曜日

この日、6月8日(土)は「World Gin Day 世界ジンデー」。
背後にいるのは誰?

設立したのは、アメリカのニール・ヒューストンさん。2009年のことです。
2010年にジン友だちのエマ・ストークスさん(通称Gin Monkey)が参加。現在この組織の責任者として、そして蒸留所勤務という二足の草鞋で活躍中。

彼女はこのコンセプトをロンドンに持ち込み大成功。(ロンドンドライジンの国ですからね!)
今や世界30か国でイベントが開催され、ソーシャルメディア2億人が参加するジンの祭典に進化しているとか。

ジンを世界的にお祝いするこの日を迎えて、今月は広く親しまれているジンベースカクテルの誕生背景を振り返りつつ、ジンカクテルを考えてみましょう。

人気カクテルのエピソード

壊血病の予防から生まれたギムレット ― 1867年
1747 年、スコットランドの外科医が柑橘類の摂取が最も一般的な病気の 1 つである壊血病の予防に役立つことを発見したことで、1867 年、すべての英国船が乗組員のためにライム ジュースの配給が義務付けられました。
船上で柑橘類のジュースの保存を可能にするために、世界初の濃縮フルーツ飲料(コーディアル)も開発され、後に海軍士官がジンとライム・コーディアルを混ぜてギムレットを作りだしたのがオリジナルのようです。

「シェーカーボーイ」に支えられたラモス ジンフィズ ― 1888年
このカクテルは、1888 年にニューオーリンズにインペリアル キャビネットバーをオープンしたヘンリー C. ラモスのレシピだと言われています。
元々はニューオリンズフィズと呼ばれていましたが、クリーミーで口当たりの良いこのカクテルは、瞬く間にバーの人気カクテルに!それもなんと20人もの「シェーカーボーイ」(シェイク専門スタッフ)が常駐するほどに。なにせ1杯に12分も振っていたようで、それなら頷けます。

伝説のオードリー考案、ジンジンミュール ― 2004年
おそらく、ここ数十年でアメリカで誕生したジンベースのカクテルで最もよく知られているもののひとつでしょう。
それが、クラシックカクテルの復活を先導したとされる伝説のオードリー・サンダース(NY, Pegu Clubの女性ファインダー)考案のジンジンミュールなのです。
数え切れないほどのバリエーションに影響を与え続けています。

世界のベストバーが考案、ジンバジルスマッシュ ― 2008年
ジンバジルスマッシュは、2008年にドイツ・ハンブルクのバー「Le Lion Bar de Paris」のヨルク・マイヤー氏の考案。
鮮やかな色あいのこの現代的なカクテル、当初はジンペストと名付けられましたが、すぐにジンバジルスマッシュとして広く知られるようになりました。
最も世界的に人気のある新しいジンベースのカクテルの ひとつであることに間違いはないでしょう。

「Le Lion」はオープン当初はゲストの少ない苦労の日々が何年も続いたといいますが、「Tales of the Cocktail」でベスト・ニューカクテルバーに選ばれ、2011年「The World's 50 Best Bar」にランクインと、着実に知名度を上げ、今や「ジンバジルスマッシュ発祥の地」として、世界のベストバー20のひとつと言われる程の人気を博しています。
<取材時の記事も参考に> Le Lion Bar de Paris /ドイツ・ハンブルク

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800とも900とも言われるジンカクテルですが、人気復活のクラシックカクテルは単にクラシックとして愛されるだけでなく、今の時代に即した変化を続けながら新たな姿に進化していくのでしょう。
これからのジンカクテルはどうなるのだろう・・とグラス片手に思うのも「世界ジンデー」ならではなのかも。

今月のツイスト

<左>
カクテル名 / バーテンダー名:
TEA SEAティーシー by Holly Graham&Waka Murata/ホリー・グラハム&村田和香菜さん
バー名:Tokyo Confidential/東京・港区
グラッパと白ワインをベースとして加えたギムレットのツイスト
トロピカルなニュアンスを漂わせる飲みやすい一杯

<中左>
カクテル名 / バーテンダー名:
Crystal Lassi Fizz クリスタルラッシーフィズ by Suzuki Atsushi/鈴木敦さん
バー名: The Bellwood/東京・渋谷区
ラモスジンフィズの透明ラッシーバージョン
鈴木さんがロンドンで感銘を受けたラッシーがヒントに

<中右>
カクテル名 / バーテンダー名:
Sake Sake Muleサケサケミュールby Yuichi Sano/佐野結一さん
バー名:BAR 〜結〜YU/飛騨高山
海外で人気のジンジンミュールの日本酒ツイスト
外国人観光客のリクエストを基に爽快さと日本らしさを表現

<右>
カクテル名 / バーテンダー名:
Gin Stakeout Smashジン張り込みスマッシュby Murata Hidenori/村田英則さん
バー名:LE CLUB/愛媛・松山市
新しいスタンダードと言われるジンバジルスマッシュをツイスト
昭和の刑事ドラマからのヒントとは!村田さんらしい一杯

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