どりぷらが注目する若手バーテンダー!Vol.2
スパイスとカレーを追求する「mement mori」の六川晃輔さん。
<前編>

PICK UPピックアップ

どりぷらが注目する若手バーテンダー!Vol.2
スパイスとカレーを追求する「mement mori」の六川晃輔さん。
<前編>

01.06.2022 #Pick up

Rokukawa Kousuke/六川晃輔 by「memento mori」

若手バーテンダーを紹介する不定期連載第2弾は、アジアベストバーにランクインした「mement mori」から六川晃輔さんをフィーチャー!これからのバーシーンを担う彼らが考えていることは?

文:Ryoko Kuraishi 撮影:Kenichi Katsukawa

厳選したボタニカルと果物、そしてカカオが織りなす世界をカクテルの味わいとビジュアルで表現する「memento mori」。

Q 六川さんがバーテンダーになろうと思ったきっかけはなんですか?

進学をきっかけに愛知から上京して大学でプログラミングを学ぶ傍ら、クラブでアルバイトをしていました。

バーカウンターでお酒を提供していたのですが、もうちょっとお酒のことを勉強してみたいと思い、モルトバーで働くことに。

このバーの店長が「嗜好品大好き!」という趣味人で、店長の影響でコーヒー、紅茶、チョコレートのテイスティングをさせてもらうようになりました。

ここでコーヒーとチョコレートにハマったことで、将来はプログラマーではなくコーヒーの道へ進もうと決意したんです。

店長が、バリスタよりもバーテンダーの方が多彩な素材を扱えるよ、とアドバイスしてくれたこともあり、カクテルの勉強をするためにイタリアンのラウンジバーへ。

大学を卒業し、コーヒーもチョコレートも扱えるこちらに入社しました。モルトバーの経験を含めるとバーテンダー歴は5年、「mement mori」では3 年目を迎えます。

六川さんの原点とも言えるカクテルがこちらの「カカオエスプレッソマティーニ」。コスタリカ産スペシャルティコーヒーのエスプレッソに自家製チョコレートガナッシュを溶かし、カカオニブをインフューズドしたウォッカと合わせてシェイク。甘味は黒糖シロップで。コーヒー豆とカカオの酸味、苦味、甘味の余韻を楽しめる1杯だ。「コーヒーとチョコレートという、僕がバーテンダーになったきっかけを掛け合わせたカクテルなので思い入れがあります」。チョコレートはCACAO HUNTERの小方真弓さんのもの。

Qお店のオープン直後にコロナ禍に見舞われたわけですが、入社して早々のこの経験をどう捉えましたか?

うちはカカオをコンセプトに掲げており、いわゆるオーセンティックバーよりもお客さまの年齢層は若いと思います。女性が多いのも特徴です。

お酒を出せない期間中はカフェとして営業できていたのもこの客層のおかげだと思います。

昨年末にはパティシエが入社しまして、時短営業を利用してデザートとカクテルのペアリングを始めたことも功を奏しました。

森ビルのパフェ企画に参加したときはオープン直後にカウンターが満席となり、全員がパフェをオーダーしてくださいました(笑)。

バーとは思えない光景を目の当たりにし、バーカルチャーの多様性を感じました。

コースを始めた当初はカクテル×デザートのペアリングをご案内しており、要望に応じてモクテル対応をしていたのですが、モクテルの需要があまりにも多いのでモクテルコースも別途、ご用意することに。

モクテルが広く認知されるようになったのはコロナがきっかけかなと思っています。

このペアリングコースは現在も2ヶ月に1度、予約制で実施しています。

うちの場合はありがたいことに、モクテルとデザートのおかげで時短営業中もあまり売り上げが落ちませんでした。

むしろバーにおけるさまざまなチャンスがコロナをきっかけに生まれ、それを準備する時間もできました。

そう考えるとコロナも悪いことばかりじゃなかったかなと思っています。

2ヶ月に1度行なっているペアリングコース。こちらは2月のバレンタインカクテルペアリングコースの3皿目。ミニャルディーズ(食後の焼き菓子)とそれにあわせたカクテル。

Qいきなりデザートと合わせるカクテルを考えるなんてハードルが高いですね!コースでははどんなカクテルを提案していますか?

コースではデザート3品×カクテル3杯をお出しします。

はじめの1杯は喉を潤していただきたいということで、ソーダを使ったすっきり飲めるカクテルです。デザートの1皿目も甘さ控えめ、軽い味わいのものが多いですね。

2品目はメインの扱いです。メインのデザートは濃厚な味わいで甘さもしっかりありますから、カクテルの甘さは抑えてアルコール感をアップ。酸味のトーンをデザートに合て提供します。

デザートに負けないアタックが欲しいので、スパイスやトリュフ、もしくはバラのような香りの印象が強い素材を使うことが多いですね。

3皿目は、紅茶とお茶請けのお菓子のイメージ。飲み疲れないローアルコールのカクテルと軽いスイーツで、コースの締めに和んでいただけるようなレシピを考えています。


後編ではさらに趣味であるスパイスやカレーへのこだわり、未来のバーシーンに思うことなど、六川さんのパーソナリティに迫ります。


後編に続く。

SHOP INFORMATION

memento mori
東京都港区虎ノ門1-17-1
虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー3F
TEL:03-6206-6625
URL:http://spirits-sharing.com

SPECIAL FEATURE特別取材