富山から世界へ、Mountain to Barを発信!
若きフレアバーテンダーの挑戦。
<前編>

PICK UPピックアップ

富山から世界へ、Mountain to Barを発信!
若きフレアバーテンダーの挑戦。
<前編>

01.12.2021 #Pick up

HIROKI by「Bar HYDEOUT」

いま、富山でバーシーン、とくにフレアが盛り上がっている。ブームの仕掛け人は「Bar HYDEOUT」のオーナーバーテンダー、HIROKIさん。独自プロダクトにイベントに……大注目の富山のバー事情って?

文:Ryoko Kuraishi 

富山で注目を集めるフレアバーテンダーがいる。

2019年には三郎丸蒸溜所とコラボして富山初のフレアの全国大会、「富山フレアサンシャイン」を開催、今夏には富山駅前にあるオープンエアの一等地で1000人超の入場者を見込んだフレアのイベント「THE COCKTAIL! 2021」を企画(緊急事態宣言のため中止)するなど、フレアのイベントを多数手掛ける。

そのほか、来春には富山産の素材を使ったクラフトジン、トニックウォーターをリリース予定……と、フレアの枠に収まらず八面六臂の活躍を見せている、「Bar HYDEOUT」のオーナーバーテンダー、HIROKI(川内大樹)さんだ。


元溶接工という異色のキャリアを持つHIROKIさん、フレアバーテンダーを目指したのは25歳のとき。

友人とたまたま訪れたフレアバー「Lounge Bar HARVEST」で、はじめてフレアバーテンディングを目にし、「これだ!」とひらめいたとか。

フレアのパフォーマンスとオリジナリティあふれるカクテル、エンターテイナーとしてどちらをも追求したいというHIROKIさん。

溶接工からフレアバーテンダーへ。

当時の店長に頼み込んでアルバイトとして雇ってもらい、昼は溶接工、週末の夜はバーで見習いという二足のわらじ生活をスタート。

平日の夜はフレアの練習に明け暮れた。

2ヶ月後にはこの道一本でいく!という決意を固め、溶接工をやめてバーテンダーの道へ。


修業の間はフレアの技を磨くとともに、全国各地のバーを訪れ、憧れのバーテンダーたちのカクテルを試し、味わいやレシピへの感性を磨いた。

「Lounge Bar HARVEST」から昭和12年創業のオーセンティックバー「Bar 白馬館」を経て、2018年に自らの店、「Bar HYDEOUT」をオープンした。


それまで富山にはスタンダードカクテルを提供するオーセンティックバーしかなかったそうだ。

クロモジを使ったシグネチャーカクテル、「-KUROMOJI- 」。

富山初のミクソロジーバー!

HIROKIさんが目指したのは、フレアのパフォーマンスも披露するミクソロジーカクテルを提供するバー。

尊敬する鹿山さんほか多くのバーテンダーに感化され、富山にミクソロジー文化を根付かせたいと思うようになったのだ。

東京や大阪でもないのに、ミクソロジーは無理!と言われ続けたそうだが……。

「僕は、バーテンダーはエンターテイナーであれと信じています。

カクテルパフォーマンスはもちろんですが、いままで飲んだことのない感覚を楽しんでもらうこともエンターテインメントだと思っています。

だからエンターテインメント性から生まれる味わいや美しさを追求していきたいんです」

カクテルのクオリティにこだわるなかで生まれたのが、富山産の素材を使ったオリジナルプロダクトのアイデアだった。

利賀村のクロモジの生産者で、森の資源で山の新たな価値を生み出そうと活動している「一般社団法人moribio森の暮らし研究所」の江尻美佐子さんと。「HIROKIさんの取り組みのような需要に応えるべく、森林資源を守り、活かして山村に暮らす、”TOGA森の暮らし塾2022”塾生をただいま募集中」と江尻さん。興味のある方は”TOGA森の大学校”で検索を。

目指すはMountain to Glass 。山の素材で唯一無二のカクテルを!

「きっかけはたくさんあります。

尊敬する鹿山さんや後閑さんらバーテンダーのみなさんはもちろん、利賀村に誕生した前衛的なフレンチ、レストラン『L'évo』の谷口英司シェフの自然や食材への向き合い方に感銘を受け、和食では『鮨し人』の木村泉美大将に食とカクテルのペアリングの妙を教わりました。

僕の強みは富山県民であることで、富山の自然をそのままカクテルに仕立てられること。

生産者とのつながりを武器に、地元のスパイスなどを使って富山県らしいカクテルを開発しようと思ったのです」

県内の様々な地域の生産者を訪ね、行き着いたのが南砺市利賀村に自生するクロモジだった。

この香りに惚れ込んだというHIROKIさんが考案したのは、クロモジの香りを引き出したシグネチャーカクテル。

クロモジを煮出したり、乾燥させてチップにしたりと試行錯誤した。

たとえば、温めた貴醸酒を、玉露を通してクロモジの小枝を入れたワイングラスに注ぐ。スワリングするとクロモジがぐっと香り立つ。

クロモジのエッセンスを抽出したウイスキーも評判だ。

もうじきお披露目となるクロモジトニックウォーター。クラフトジンについてはただいまプロジェクトンのサポーターを募集中だ。詳しくはこちらから。

そしていよいよ、クロモジを使ったオリジナルプロダクトが誕生する。

「カクテルの副材料とするだけでなく、利賀村産クロモジを使ったトニックウォーターやクラフトジン、ビールといったプロダクトを造り、全国に富山産クロモジの魅力を発信しようと考えました。

今春にはこれに先駆けてビールを発売しましたが、現在は富山のクロモジとエゴマを使ったクラフトジンを積丹スピリットにて試験蒸留中。

こちらも来春にはお披露目できる予定です」


HIROKIさんが12月5日に開催するイベント「THE COCKTAIL!」では、クロモジトニックやクラフトジンを使ったオリジナルカクテルを、全国の有名バーテンダーたちに振る舞ってもらう予定だ。

後編では「THE COCKTAIL!」の模様をレポートします!

SHOP INFORMATION

Bar HYDEOUT
富山県富山市桜町2-6-8 T-ONEビル3F
TEL:090-3763-7148
URL:www.facebook.com/Hydeout-121122585362738/

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