バーテンダ向けカクテルポータルサイト「Drink Planet」

今月のバーテンダー

日本初!ウイスキーに特化した、
コミュニティアプリ誕生。
<前編>

田口雄介さん、川崎文洋さん/(株)ハイドアウトクラブ

16.05.01

左はボトルのデータベース。日本最大のウイスキーデータベースが、アプリストアにて無料で手に入る。右は、ウイスキーにまつわるさまざまな情報が表示されるフィード。

世界的に一大ブームとなっているウイスキー。
日本でも女性を含む新たな愛好家が増えており、モルトバーや専門店も大いに盛り上がっている。


市場に数万点に及ぶボトルが存在し、同じ蒸留所のウイスキーであっても熟成年数や使用樽、ボトラーズによって味わいが大きく異なるウイスキー。
ウイスキー初心者にとってはなかなかハードルが高いのも事実である。


そんな課題を解決してくれそうなのが、この「HIDEOUT CLUB」だ。
このアプリを使用すれば飲んだウイスキーを記録して自分だけのウイスキーリストを管理できるとともに、同じ嗜好を持ったユーザーと交流することでその知識を深めたり、気になるウイスキーをチェックしたりすることができる。
いわば、ウイスキー愛好家のためのプラットフォームだ。


手がけたのはIT畑出身の田口雄介さんと川崎文洋さん。
32歳の田口さんは楽天にて開発エンジニア、ビッグデータ部のプロデューサーとしてキャリアを積んだ後、リクルートにてインターネットサービスの新規立ち上げなどに従事した。


一方の川崎さんは楽天にてエンジニアとしてウェブサービスの開発やビッグデータ部でデータ収集システムの管理などを行っていたという、こちらもIT畑一筋のエンジニア。
そんな二人のプライベートでの接点がウイスキーだった。

こちらがウイスキーラック。記録内容はここに保存され、フィードに反映される。

「前職の頃からよくバーにウイスキーを飲みに行っていたんですが、詳しい知識がないと何を頼めばいいのかさえわからないんですよ。
ましてや、自宅用に酒屋で購入するときはバーテンダーのようなプロフェッショナルもいませんから、なおさら混乱します。
そんな時、ウイスキーのボトルを記録・管理でき、簡単に検索できるアプリがあったら便利だねと話していたんです。
ワインや日本酒にはそういうアプリがあるのに、ウイスキーにはないんですね」(田口)


「海外版ならウイスキーアプリもあるんですが、どうも使い勝手が悪い。
そのうち誰かが作るだろうなと思っていたんですが、なかなか登場しない。
僕たちはIT出身なので、じゃあ自分たちでアプリを作ろうかという話になったのです」(川崎)


実際、FacebookなどのSNSサービスに自分の飲んだウイスキーのボトルを投稿するウイスキーファンは少なくない。
ならばウイスキーに特化したプラットフォームを作ればいい、そんな風に思い至った。


さて、昨年1月のこと。
このアプリの前身として立ち上げたのが、「ソーシャルボトルシェアリング」というサービスだった。
なかなか手が出せない高価なウイスキーを、複数人がウェブ上で共同購入しバーで保管する。
購入者はそれぞれが好きなタイミングでバーに出かけ、共同で買ったボトルを飲めるというサービスである。


通常、ボトルのシェアはその場に居合わせた友人・仲間同士で行うが、このサービスでは面識のない人たちと一本のボトルをシェアすることで高級酒や希少種を気軽に、リーズナブルに楽しめる。


「『ボトルシェアリング』という言葉自体もキャッチーで、サービスへのニーズにも確かな手応えを感じました。
が、シェアを普及させるためには、まずはコミュニティとしての盛り上がりが不可欠です。
幸い、ボトルシェアリングに登録してくれた会員へのヒアリングを重ねたことで、エンドユーザーが求めるものがわかってきました。
そうした声を反映させた、初心者からコアユーザーまでがウイスキーを楽しめるプラットフォームが『HIDEOUT CLUB』なんです」(田口)

左:実際のウイスキーラック。飲んだボトルやお気に入りがすぐに表示される仕組み。右:投稿内容はタイムラインで表示される。

アプリを作るにあたっては、ウイスキーならではの課題が二人を悩ませた。


「ビギナーからコアまで、様々なタイプのユーザーにインタビューを重ねたんですがとにかくニーズが多様化しているんです。
新製品情報や酒屋の入荷状況といった実用的な情報が欲しいという声から、希少なボトルのテイスティングノート、バーテンダーなどプロによるレビューやうんちくなど、知識を深められるサービスが欲しいという意見まで、ウイスキーにまつわるニーズは本当に幅広い。
その中からアプリとして必要とされている項目を抽出して集約する作業がいちばん難しかったですね」(川崎)

「一般ユーザーはもちろん、バーテンダーやインポーター、酒販業者など、商いをしている層もターゲットにしないとコミュニティとしての盛り上がりに欠けそうです。
まずは僕たちの間で『こういう機能があったらいいよね』という仮説を立てつつ、様々な層のユーザーにインタビューを重ね、不要な機能をそぎ落としていきました。
ビギナー向けの使いやすさはもちろん、ディープな情報にもきちんとフィットするアプリでありたい。
商いの層と一般ユーザーとのニーズのマッチに苦労しましたね」(田口)


ローンチ版ではシンプルにボトル管理だけを行うこともできるし、コミュニティとしてディープに活用することもできる、遊びをもたせた仕様に。
例えばテイスティングノートは自由入力とし、知識の深いユーザーは詳細なテイスティングノートを記すことができる。


また新たに検索機能も追加。
こちらではアプリに収録されている20,000以上のボトルの国や蒸留所、ボトラー、スタイル、熟成年数、アルコール度数といった詳細なデータをチェックすることができる。


満を持して発表した「HIDEOUT CLUB」、はてさてそのインプレッションは?
後半では二人のビジネス展望やアプリの将来について伺ってみよう。


後編に続く。

Bar Information

(株)ハイドアウトクラブ
 
品川区西五反田1-21-8KSS五反田ビル6階
URL: https://hideoutclub.jp

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