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辻 美奈子

ポルトガルはおいしい!

12.08.14

失業率20%を超えてしまったポルトガル。

街はフシギと様々なその国の状況をみせる。
タクシーの運転手さんが回り道をするかどうか、
メーターをだまそうとするか、
人の目つき、浮浪者の数、走っている車のタイプや、
道路がきれかどうか、繁華街の賑わいなどから、
確かにこの国には不況の影がおそっていることを見ることができる。


方向感覚のない私は、
初めての国は、タクシーに乗るしかないと決めているのだけど、
しかも、今回は一人!!
もう本当にドキドキで緊張。
で、なんかヤバイな~この運転手さん、と思っていたら、案の定…
到着して、2倍くらいの請求が。
なんだかんだやりとりをしながらも、結局1.5倍くらいの値段に。
フロントの人に領収書を見せると、これは偽物ね~だって…..
やられてしまいました。


金額的にはたいしたことではないのだけど、
スサんだものを見たようで当然のごとく凹み、
嫌な気分を追い払うべく、街を歩きまわり、
疲れたところで、リスボンで一番の老舗のカフェバー、ア・ブラジレラへ〔写真)。


ビッカ(エスプレッソみたいな濃いコーヒー)を飲もうと席につくと、
隣の女性がとても美味しそうな小さなグラスでシェリーのようなものを飲んで、興味津々。
「それなんですか?」
って聞いたところポルトワインということが判明。
なんと恥ずかしながら、Extra Dry という白のポルトがあること知りませんでした。


ポルトガルといえば、ポルトワインだけど、さくらんぼのリキュール、ジンジャも有名。
多くのブティック系のホテルのロビーやホテルバーではポルトワインともに、
自家製のジンジャが普通に置かれ、自由に飲める。
到着の日の夜に、仕事をしなければいけない私がロビーソファで、
ジンジャを飲もうかどうしようか迷いつつ、じ~っと眺めていると、
バーテンダーの方が「せっかくなので、是非飲んでみて」といってグラスに。
バーカウンターの裏手より、山のようにサクランボを盛ったお皿がグラスの隣に。
そのお陰で、昼間のタクシーの嫌な思いが少しづつやわらいでいく。


次の日、お昼に定番ともいえるサンマの塩焼き。まさに炭火焼き。
これが夕暮れ、ポルトガルならではの細い斜面の石畳を歩いているとどこからともなく、焼き魚の香りがしてきて、
あれ?どこにいるんだっけ?なんて思ってしまう。

食堂や、いろんな街角で会う人と話をすると、最初の見た目は強面なのだけど、
一度話をすると突然、笑顔になり逆にこちらがびっくり。

ちょっとだけシャイなのも、日本人と共通点があるみたい。
サンマ好きってところも遠い親戚のような感じで、フシギな街、リスボンです。




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