取材先について
12.02.29
『どうして会社名をセロリとしたのですか』。
仕事で、何度かお会いすると必ず聞かれます。
当初から会社名は4文字以内ということだけは決めていたのですが、
具体的な名前となるとなかなか決めることができず、
というか日々の忙しさに追われて気づくと、会社登録締め切りが迫っていました。
オーナーが多いDrink Planetの読者の皆さんもきっと
店名にはかなり悩まれたのではないかと思います。
私もこまったな~と思いつつ、
ふと机のとなりに目を向けると料理しようと思っていたセロリが。
しかも3文字。
思わず、『これだ!』と決めました。
『これだ!』と思ったのは、文字数だけではなく、
今後のやっていきたいことが、もともと万人受けしないだろうと思っていたこと、
もしくは万人受けしたくない、
好きな人もいれば、嫌いな人もいる、
そんな会社にしたいと考えていたからです。
セロリは、レストランやバーにかかせないもの、でも嫌い人もたくさんいます。
派手さはないものの、ちょっとした存在感はある。
しかも、お酒を扱う仕事なのだからウィットも欲しいということで、
実際の英文とはスペルがちょっと違うセロリ(Celori)という名前にしたわけです。
その後『スモール・ハンドレッド』(自動車業界の今後の見通しとして使われた言葉で、既存の大企業の寡占状態から 百社単位のベンチャー企業や、異業種から参入する企業のこと)
という言葉がメディアで取り上げられたときに、
『そうだ、そうだ』と賛同し、セロリもそうなりたいものだと思いました。
そんなわけで、Drink Planetでは『スモール・ハンドレッド』の志を持っている人に取材しています。
反響をいただいた『人 ものがたりの』のグアムの日本人ブリュワー石井さんも、
彼がつくるビールに対し、
『確率論でいえば、10人に1人でいいんです。
我々はコンシューマー(消費者)ではなく、ファン(愛好家)のためにビールをつくっているので……』
と言っています。
似たような志を持つ人が集まって、
次の時代に進む風を吹き込めるよう、読者の方達と創っていきたいと改めて思いました。