INTERVIEWバーテンダーインタビュー
Ritz Bar:
シェイクなし、飾りなし、素材1種類のみ。
新世紀の仏流バーテンディング! - 後編 -
#Interview
Romain de Courcy/ロマン・ド=クールシー from「Ritz Bar」
ビオディナミをコンセプトに掲げる「リッツ・バー(Ritz Bar)」は、なにやらカクテルに対するアプローチも独創的&革新的。一体どんなカクテルなのかを、チーフバーテンダーのロマン・ド=クールシー(Romain de Courcy)氏に語ってもらった!
文:Keiko Sumino Leblanc(パリ在住)

メニュー右ページのカクテル12種類。
ずばり「シェイカーは使いません!」
ではカクテルを味わってみよう。
花、果物、葉、根&種……、どれから始めようか?
メニューをよく見ると、ロングはアルコール度数4,9〜9,6%、ショートは15,8〜20,9%、ノンアルコールは当然アルコール0%と、どのカクテルも明確にアルコール度数が記されている。
そして全体にアルコール度数が低めだ。
「No-Low(ノーロー。ノンアルコールとローアルコールのこと)に力を入れることは、リニューアルオープン時からの決断でした。『バー・ヘミングウエイ』と一線を画すべく、選んだポリシーです。そしてよりモダンで、よりクリエイティブな存在であるために」と、ド=クールシー氏。
2025年の今日では地位が確立されているNo-Lowも、2021年当時は一般的には馴染みのない言葉であった。
こんなことからも、「リッツ・バー」の革新性が理解される。
さて、テイスティングはやはりノーアルコールから始めるべきか? と思っていたところ、
「ノンアルコールは一番風味が強いので、最後に飲んでいただければ」とのこと。
一番印象が希薄になりがちなノンアルコールが、一番個性的とは面白い。
ちょうど喉が渇いていたので、ロングドリンクのジンジャーを注文。
ド=クールシー氏はバーカウンターのなかに立ち、足元の扉の1つを開けた。
なかは冷蔵庫で、パーフェクトなアイスをセットしたグラスが、パーフェクトにずらりと並んでいる。
どれも指紋ひとつない。
その1つをとりだすと、なんとビールサーバーのような装置から、静かにカクテルを注ぎ始めた。
グラスとアイスの間に滑り込ませるように。
「シェイカーは使いません。カクテルはすべて完成品(プリミックス)の状態で適正温度に設定した装置に充填し、サーバーから注ぐというシステムを採用しています。カクテルを注ぐ際は、トップに刻んだロゴに触れないように。ロゴは、月と太陽を表しています」
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