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辻 美奈子

大竹さんがマナブオオタケになった瞬間

11.08.05

大竹さんが、世界のマナブ・オオタケになった瞬間。


そのような現場を目の当たりにできることはそんなにはない。
日本から世界一のバーテンダーが生まれた日。
キリン・ディアジオ社のスタッフの方々はもちろん、
インドに同行した我々だけではなく、
日本や海外からのトップバーテンダー、審査員、
インドのインペリアルホテルのスタッフなど多くの祝福を浴びた日、
セルリアンタワー東急ホテル タワーズバー "ベロビスト"
のチーフバーテンダーだった、大竹さんの人生も大きく変わった。


そして海外で受ける様々な化学反応。


それを私が確信したのは、
帰国後、改めてインタビューをお願いし、
お会いしたセルリアンタワー東急ホテルの応接室。


大竹さんとお会いするのは、これが3度目。
日本大会のとき、インドの世界大会での5日間、
そして帰国後の再会となった今回。
短い間にもかかわらず、
彼のなかですでに大きなエネルギーが動いているのを確信した。


「人との絆」、「技術力と人間性」、「感謝」。
この3つの言葉をインタビュー中に何度も大竹さんから聞いた。


そして、海外に出ることで気づく、自由な発想のはじまり。
こんなことができるんだ!とか、
こんな考え方があるのかといった複眼的な見方は、
やはり日本ではなかなか承認されにくい。
基礎は重要だけど、そこから外れることは大きなリスクを伴うというのが、
日本のさまざまな分野に共通していること。


日本大会の最後の表彰式のときに、
審査員であり尊敬している上野氏が言われたことがずっと頭から離れなかったという大竹氏。
「今のままだと日本で誰が優勝しても、
世界大会のチャンピオンになることはできない。
あまりに基礎ができてない」
という辛口の言葉。
その日から目に見えない闘志と努力を続けた結果が
今回に繋がったことは間違いない。


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