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カクテル勉強会「ジン・フィズ」

12.09.05

先日、都内某所でカクテルの勉強会に参加させてもらいました。
毎週6~7名のバーテンダーさんたちが集まって、ひとつのスタンダードカクテルを極めるという会で、2年前から行っているそうです。

その存在は前から知っていて気になっていたので、お誘いしていただいたときには、そりゃもう小躍りでした(笑)。
六本木と銀座に店舗を持つオーナーバーテンダーさんを中心に、素敵なメンバーが集います。

さて、今回のお題は「ジン・フィズ」。

バーテンダーさんたちが次々とカウンターに立って、自分の思うジン・フィズをつくります。
そしてベースの銘柄、フルーツのカット方法、絞る方向、リンスの仕方、氷の数などをレシピ、分量と共に発表します。

びっくりしたのは、「ソーダは何mlか」を全てのバーテンダーさんが口にしたこと。
ソーダなど最後にアップするものは「適量」としか頭に入っていない私は、ちょっと感動しました。

ジン・フィズはなかなか難しいカクテルで、人によって甘口と辛口に分かれます。
もちろんジン・フィズに限らず、スタンダードカクテルは各人の中で好みや理想があって、そのとき(季節や気分)によって欲するものも違ってきたりします。

だからこそ面白いのだとも思うのですが、これを極めるってのも凄い難儀だなぁ~なんて感じながら、改めて「美味しいジン・フィズって、なんだろう?」と考えました。

すると、「飲み手として、いしかわさんが求めるジン・フィズってどんなものですか?」と聞かれました。
私の中では、「會舘ジンフィズ(※)」が浮かんでいたので、

「う~ん、ドライなものより甘口のほうが好きですね。それからジン・トニックにも言えますが、トニックが気持ち入っているような、タンブラーの半分くらいで差し出されるのはあまり好きじゃないです。特に夏は、ごくごくっと飲めるような、きっちり“ロング・カクテル”を出してほしいです。」

と、恐る恐る(には見えなかったかも)言ってみました。

甘口派な人が他にもいて、昔の程よく甘いジンでつくったジン・フィズや會舘ジンフィズの話も出ましたが、

「でも、たまにトム・コリンズを頼むお客さまは、何を求めているんだろう? ジン・フィズが甘口なら、トム・コリンズと何が違うの?」

なんて話も出て、もちろんオールド・トム・ジンを使うか否かやデコレーションの差だけど、ちょっと唸ってしまいました。


つづく


※會舘ジンフィズ
ミルク入りのジン・フィズ。東京會舘のメインバーが発祥といわれ、マッカーサー元帥が愛飲したとか。


(いしかわあさこ)

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