クラフトドリンク専門クラファン、
「ふぁんドリ」の活用術、教えます。<後編>

PICK UPピックアップ

クラフトドリンク専門クラファン、
「ふぁんドリ」の活用術、教えます。<後編>

15.04.2021 #Pick up

星匠さん by「ふぁんドリ」

さまざまなプラットフォームが生まれるクラファンにクラフトドリンク専門の「ふぁんドリ」が誕生した。今月は、「ふぁんドリ」創業者の星匠さんに、クラファンを使ってクラフトドリンクをアピールする方法を伺います!

文:Ryoko Kuraishi

3月31日に終了した「羽田麦酒」のプロジェクト第一弾。今月下旬から第二弾がスタートする予定だ。

クラフトドリンクに特化したクラウドファンディング・サービス。

現在、クラファンのプラットフォームは100を超えるといわれる。
クラファン黎明期は何でもありの統合型がほとんどだったが、シーンが活発になるにつれてジャンルも細分化されてきた。
昨年10月にサービス提供を開始した「ふぁんドリ」は、クラフトドリンクに特化したクラウドファンディング・プラットフォームだ。


創業者の星匠さんは、長年クラフトドリンクに興味を持っており、そのシーンにアンテナを張っていたという。


「豊富なフレーバーや個性的な造り手、唯一無二のストーリーに魅力を感じる消費者が増え、そのマーケットはグローバルかつダイナミックに動いています。
クラフトドリンクが普及し始めたのは2010年ごろのことで、クラファンが広がるタイミングと波長が合っていたように思います」


統合型のプラットフォームは多彩なジャンルのプロジェクトがひしめいている。
好みのプロジェクトを選ぶ楽しさがあるものの、プロジェクトの数の多さにお目当てのものに行き当たらないという問題が生まれていた。


事業者と支援者をよりスムーズにマッチングさせる必要がある。
星さんたちはそんなニーズを感じてクラフトドリンクに特化したプラットフォームを立ち上げた。

こちらはクラフトシードルのプロジェクト。スタート早々に400%を超える支援を集めた、注目のプロジェクトだ。募集は5月14日まで。(支援の内容は4月14日現在のもの。)

「これまでに掲載したプロジェクトは全部で46。
日経新聞や『東京カレンダー』など40社以上のパートナーとネットワーク連携しており、大手メディアのクラウドファンディングにも同時掲載が可能です。


また、クラウドファンディングは初めてという事業者も気軽に利用できるよう、フルサポートが受けられるプランも用意しました。
このサービスが『ふぁんドリ』の大きな特徴になっています」


クラファンに精通した担当者が企画立案から伴走し、企画アイデアのプランニング、写真や動画の制作支援、プロジェクトの内容を魅力的に伝えるテキストの作成のサポート、PR活動などなど、プロジェクトの立ち上げからプロジェクト管理、プロジェクトの収益管理、リターン設計、資金調達までをフルサポートしてくれる。


これによりプロジェクトが成功しやすくなるのだ。
実際、これまでページに掲載したプロジェクトのほとんどが成功している。

注目を集めるプロジェクトの一つ、南三陸ワイナリーの試み。(支援の内容は4月14日現在のもの。)

プロジェクト成功の秘訣

「コロナ禍をきっかけに多くの事業者がECサイトに目を向けるようになりましたが、ではECを始めれば成功するのかというと、それは未知数です。
なぜならECサイトに掲載されたところで会社もしくは商品の認知度が高くなければ、もしくは商品力が相当に高くなければ、消費者の目に留まる機会はほとんどないからです。


そこでクラファンを活用いただきたいのです。
プレスリリースにウェブサイトでの紹介……クラファンでプロジェクトを立ち上げると打ち出すことでメディアにも届きやすくなり、口コミも広まりやすくなります。
ページビュー数だけをとってみても、自社でECサイトを立ち上げるより数十倍の訴求力があります。


また、知見のある担当者がサポートすることで、効果的な商品ページの作成が可能になります。
クラファンのページは、いわば造り手の思いを余すことなく届けるウェブコンテンツ。
消費者に『これを支援したい』と思わせるページ作りにはノウハウが必要なのです」

プロジェクト立ち上げから掲載までの流れはこんな感じ。

効果的な活用方法って?

それでは、クラファンを有効に活用するにはどうすればいいのか?
「クラファンを資金調達のための手段と思っている事業者は多いと思いますが、資金調達だけでなくテストマーケティングの機会であり、認知度アップの仕掛けだと考えてみてください。


いきなり商品化して在庫を抱えるというのはどんな事業者にとってもハードルが高いですが、リターンまでに時間の猶予があるクラファンは、受注生産ということになります。
つまり在庫を抱えずに商品力を問うことができるわけです。
実際、自社で小売の経験がなかった羽田麦酒はクラファンをきっかけにD2C(消費者直接取引)に参入しました。


一方、すでに商品化していて売り上げや認知度が伸び悩んでいる場合、クラファンがPRやマーケティングのブレイクスルーになる可能性があります。


また、クラファンはブランディングにも一役買います。
商品力をアピールするページを作成するなかで、商品の新しい魅力を発掘したり、新しい見せ方を確立したり。
唯一無二のストーリーや魅力を世の中に伝えることでブランディングを強化することができます」


つまり、クラファンとは、経営や販売にまつわる課題の解決の手段の一つなのだ。
よって、プロジェクトの立ち上げも一度きりではなく、リターンを変える、目的を変えるなどしてリピートすることを勧めている。

「ふぁんドリ」ではクラファンを活用したビジネスプロデュースも行っている。また、栃木県のファーマーズ・フォレストと業務提携し、栃木県の中小企業・小規模事業者向けのクラファン支援サービスの提供を開始した。今後、このような業務提携を全国で行っていく予定だとか。

「『ふぁんドリ』の場合、クラフトドリンクに特化したプラットフォームということもあり、クラフトドリンクが好きで個性的な造り手を積極的に支援したいという人だけが集まっています。
だから新たなファンを獲得しやすい。


また、私たち自身がクラフトドリンクのファンでもあるのでこのマーケットの動向もわかっており、かつ消費者の視点も備えています」


クラフトジンに続くクラフトコーラ、クラフトシードルの人気の高まりもあり、クラフトドリンクのプレーヤーはまだまだ増え続け、このシーンはますます活性化していく、と星さんは予想する。


一方、コロナ禍もあり店舗だけで収益を上げるビジネスモデルはなかなか厳しくなると予想されている。
バーにおいてもオリジナルのリキュールをECで販売するケースが増えているように、クラファンで商品を売るという事例は今後ますます増えていくだろう。


クラファンとは、誰もがウェブでものを販売できる環境のこと。
商品化してみたい、マーケティングしてみたい、販路を拡大したい。そんな悩みを持っているなら、クラファンが有効な解決手段になるかもしれない。

ふぁんドリ
東京都中央区日本橋兜町17-2
URL:https://www.fun-dri.jp
問い合わせ:fundri@fun-dri.com

SPECIAL FEATURE特別取材