ニューオープンを応援しよう!<後編>
大阪から東京へ!神楽坂に誕生したBar Leaf

PICK UPピックアップ

ニューオープンを応援しよう!<後編>
大阪から東京へ!神楽坂に誕生したBar Leaf

15.01.2021 #Pick up

槇永優さん by「Bar Leaf」

札幌のBar OWL&ROOSTERに続いてご紹介するのは、2020年6月、バー激戦区の神楽坂にオープンしたBar Leaf。新天地・東京で店主の槇永優さんが思うことは?

文:Ryoko Kuraishi

「ワールドクラス2017 ジャパンファイナル」総合優勝など、数々の受賞歴を誇る槇永さん。Photos by Hisashi Nagasu

8年越しの計画を実現。満を持して東京へ!

大阪・桜ノ宮で 「Bar Leigh Islay」の店長を長く務めていた槇永優さんが、東京で新たに構えたバーがこちら。


実は8年も前から東京進出を計画していたそうで、2019年には休みのたびに東京へ出て、レンタル自転車を乗り回して物件探しを行っていたそう。



「東京へと思い立ったのは、2012年に関東で開かれたとあるカクテルコンペに出場したことがきっかけでした。
地方大会にも関わらず、その大会には1200人ほどの来場者があり大変な熱気だったんです。
その熱気に圧倒され、東京で店を開きたいと考えるようになりました。


師匠の店で修行を続けながらその足がかりをつかむには、東京で開催されるコンペに出場してアピールするしかない。
そう考えて東京で開催されるコンペに積極的に出るようになったんです」

神楽坂の裏通りに佇む。槇永さんの目論見通り、つい扉を開けたくなる、そんな外観が完成した。

さて、物件探しでは桜ノ宮に似た環境を求めて住宅街を中心にあたった。
だが、次第にその考えは変わっていく。


辿り着いたのは、バー激戦区の神楽坂。


「東京のいろいろな街を見て周ったことはとてもいい経験になりました。
神楽坂の魅力の1つは、繁華街であり、住宅街でもあること。
バーが多いエリアですが、バーに多様性がある点も魅力的でした」


店作りのコンセプトは「オーセンティック・バーであること」。


「内装については、当初はデザイナーを雇うか迷っていましたが、お店の常連の方に現場監督の方がいらっしゃるので相談してみたら『自分でデザインしたら?』って。
その方に基本図面を起こしてもらい、サポートをしてもらいながらも自分主体でデザインを考えました。

提供するカクテルはシグネチャーを中心に。こちらは良質なスペシャルティ・コーヒーを使った「コールドブリュー・コーヒー・マティーニ」¥1,500。京都の名店、ウニールのコーヒー豆を使い、シンプルに表現する。

特に悩んだのが外観だ。


「はじめのパースは、主観が入り過ぎてバーっぽくなかったんです。
それをお客さんに見せたら『見た瞬間にオーセンティック・バーだとわかる外観がいいんじゃない?』というアドバイスをもらって。


そのコンセプトに一番近い外観が、前の店(Bar Leigh Islay)だったんです。
というわけで、前の店の外観がデザインのベースになっています。


結局、ロゴも自分でデザインしました。
内装もロゴも、お客さまの立場に立って考えるよう、意識していました」


内装の工事をしている最中に、まさかの外出自粛要請が発令される。
そんな状況下ではオープン日だって決められない。
最終的に、飲食店の営業が24時まで認められるステップ3に移行したことでオープンを決めた。
6月14日のことである。

コロナ対策は「俯瞰すること」!

オープンしょっぱなからケチがついてしまったものの、槇永さんは飄々とコロナ禍と向き合っているように見える。


「10年間、1つのバーを1人で任せてもらっていた経験が活きていると思います。
自分の行動で売り上げが変わるという経験の積み重ねから、お客さんに入ってもらいやすい看板や外観、自分がこうしたらお客さんはこう動く、そういう予測を立てるクセがつきました。
任せてくれた師匠に感謝しています」


コロナ禍の対策は?と尋ねると、「俯瞰すること」という意外な答えが。


「コロナ対策を考えると、どうしても売上は下がってしまう。真面目に考えれば考えるほど、下がるんですね。
そこで、『利益=売上-コスト』という商売の基本公式を見てみるのです。
お店にとって本質的なのは利益を出すこと。


わかりやすいのでつい売上を見てしまいがちですが、そうではなくてまず、コスト面に意識を向けることがコロナ化では必要ではないかと思うんです」


具体的な取り組みとしては、サスティナビリティを意識した仕入れがある。
提供カクテルはもちろん、デコレーションの素材やチャームなど、仕入れたものをどうやって使っていくのか。


「先の先まで考えて購入することで廃棄量が減り、ゴミ処理代から始まり原価率など様々なコストが連動的に下がっていきます。


また、氷は自分で削るなど、ちょっとしたことで削減できるコストはたくさんある。
お店の環境にもよりますが、目先のことではなくて一歩先を考える。
つまり、俯瞰する事が大切だと思っています」

「ロイヤルティー・マティーニ」¥1,600。地元兵庫のスシーラ紅茶にジンと生クリームをあわせて。「お客さんといっしょに考案した思い出深いカクテルです。紅茶の旨味をシンプルに表現しました」

オンラインの情報管理を徹底する。

加えて、オンラインにおけるお店の情報管理も大切だという。


「コロナ時代ですから、オンラインでお店を探す人は東京を中心に一層増えていくと思います。
まずはお店のHPを作って、きちんと管理する。


その上でgoogleやグルメサイト、SNSなどを活用していく。
お客さまはどの媒体を見ているかわかりませんから、多くの媒体を常に最新の情報に保つことでお客様からの信頼が増し、集客が安定するのではないでしょうか」


周りの人々のサポート無くしてはここまで来れなかったと槇永さん。
お世話になった人たちの思いを胸に、コロナ禍を乗り越えていくという。


「スタートアップで大切なのは、しつこさだと思っています。
これから先、コロナと共存する世界が続いていきますが、目先のことに囚われて悲観するのではなく、しっかりとその先を見据えて、粘り強く商売していきたいですね」

Bar Leaf
東京都新宿区神楽坂2丁目21-9 MTビル1F
TEL:03-4361-5220
URL:https://barleaf.wordpress.com

SPECIAL FEATURE特別取材