【新型コロナウイルスに関する
世界のバー事情レポート③】香港編

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【新型コロナウイルスに関する
世界のバー事情レポート③】香港編

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新型コロナウイルスの感染拡大により世界中の飲食業界が危機に瀕するなか、2019年夏から反政府デモの影響で大打撃を受けていた香港のバー業界の状況は、さらに厳しいものだった。今回は、バー強制休業期間中のバーテンダーたちの取り組みをお伝えしよう。国や事情はそれぞれ違うけど、バー業界にとって少しでも役に立つことを願って。

Miyako Kai(香港在住)

冒頭写真/左より、「Tell Camellia」のサンディープ、「The Old Man」のアグングと奥さんのラウラさん、「COA」のジェイ、「Quinary」のアントニオ。上写真/「Tell Camellia」のテイクアウトはカクテル2種類と再蒸溜したスピリッツ2種類。各250香港ドル(約3,450円)。

デモとコロナのありがたくないコンボ!

2019年後半からの政情不安、反政府デモの影響で苦境にあえいでいた香港のバー業界。

2020年の年明けに客足が戻り始めたのもつかの間、1月後半に香港初のコロナ感染者が確認されてからは、再び街から人が消えてしまった。

2003年にSARS(重症急性呼吸器症候群)を体験した香港では、自衛意識がとにかく高い。

初感染報告翌日にはマスク着用率がほぼ100%。

歩きながら消毒ジェルで頻繁に手を殺菌するなど、感染予防の基本が頭に入っているのだ。

全学校の休校、テーマパークの閉鎖、大型イベントの中止、企業の在宅勤務への切り替えも迅速だった。

そんな努力が実り、3月初めには抑え込みに成功。しかし……。

3月半ばになると、欧米諸国から香港への帰国者を感染源として、突如、感染者が激増してしまった。

ここで矢面に立たされたのがバー業界。

感染源は香港の有名ナイトスポットであるランカイフォン(蘭桂坊)エリアに繰り出した欧米からの帰国者、というニュースが世間を騒がせたのだ。

「アルコールを飲むと濃厚接触につながりやすいので控えてもらいたい」と香港行政長官が直々に発言した後、3月末から香港のすべてのバーに対する強制休業が施行され、5月3日現在まで1カ月以上に及んでいる。

同じ飲食店でも、レストランは「入り口で体温チェック、各テーブル4人まで、テーブルの間隔1.5m以上、定員50%まで入場可」などの条件付きで営業を許可され、アルコールの販売もできる。

2月に発表された政府からの補償金も、レストランは200,000香港ドル(約290万円)、バーは80,000香港ドル(約116万円)と大差がつけられていることに不満の声が強い。

ちなみに世界一家賃の高い香港では、補償金も1カ月分の家賃ですぐに消えてしまう。

そんな難局のなかで、4人のバーオーナーがどんな対応をしているのかを紹介しよう。

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