モナン社3代目社長オリヴィエ・モナンさんが来日。
ドリンク業界とモナン社の近未来についてインタビュー!

SPECIAL FEATURE特別取材

モナン社3代目社長オリヴィエ・モナンさんが来日。
ドリンク業界とモナン社の近未来についてインタビュー!

15.01.2020 #Special Feature

文:Drink Planet編集部

Photos by Shinsuke Nishio

Photos by Shinsuke Nishio

1912年にフランス中部の古都ブルージュで産声をあげたシロップ・ブランドのモナン社から、3代目社長であるオリヴィエ・モナンさんが息子である同プロジェクト・ディレクターのマルタン・モナンさんとともに来日しました。

なにやら2020年の今年、お知らせしたいビッグニュースがあるんだとか!

というワケで、東京・霞が関にある「東京 MONIN STUDIO」にてお二人にお話を伺いました。

3代目のオリヴィエ・モナンさんはアメリカの大手銀行に勤務したあと、祖父である初代ジョルジュ・モナン氏が設立したモナン社に入社し、1993年より社長を務めています。

国際ビジネス感覚に優れたオリヴィエさんは、就任まもなくアメリカ・フロリダ州に直営工場をオープンしたのを皮切りに、マレーシア、中国にも直営工場をオープン。

現在は世界5カ所の工場から約160の国や地域にモナン製品を輸出し、シロップ業界における世界的なシェアを不動のものにしつつあります。

まずは、モナン社の業績が好調な理由を率直に訊いてみました。

「なんといっても品質が一番です。我々は天然の素材を使用し、常に最高の状態に仕上げたモナン製品をお届けしてきました。と同時に、ただ商品を売るのではなく、その商品を使ってどんなドリンクができるのか、いわゆるドリンク・ソリューションを提案してきました。常にバーテンダーやバリスタの皆さまと一緒に試行錯誤しながら歩んできたことが、好調な業績に繋がっているのではないでしょうか」

3代目社長のオリヴィエ・モナンさん。モナン社をグローバルブランドへと育て上げた人物!

3代目社長のオリヴィエ・モナンさん。モナン社をグローバルブランドへと育て上げた人物!

ドリンク・ソリューションのひとつが、世界に200カ所以上(うちモナン社直営は10カ所)あるという「MONIN STUDIO」。

日本には東京、大阪、福岡の3カ所に「MONIN STUDIO」を設置しています。

「ドリンク・アイデアに困ったら、お問い合わせの上、お近くの『MONIN STUDIO』に気軽に遊びに来てください。我々と一緒に新しいドリンク・アイデアを発見しましょう」とは、プロジェクト・ディレクターのマルタン・モナンさん。

モナン社では「ビバレッジ・イノベーティブ・ディレクター(通称BID)」というアンバサダーを世界で200名以上採用し、モナンを使用したドリンクの普及やバーテンダーネットワークの構築にも努めています。

BIDはすべてプロフェッショナルのバーテンダーやバリスタたち。

なかにはSNSのフォロワーが10万人以上もいるインフルエンサーもいるそうです。

こうした地道なドリンク・ソリューションの提案が、モナン社が世界中のバーテンダーやバリスタに支持される理由なのは間違いなさそうです。

モナン家4代目のマルタン・モナンさん。現在はクアラルンプール在住。

モナン家4代目のマルタン・モナンさん。現在はクアラルンプール在住。

こんな風にワールドワイドなモナン・ネットワークがあるおかげで、オリヴィエさんのもとには常に最新のドリンク情報が届きます。

またオリヴィエさん自身も、一年の半分以上を出張に費やし、世界のドリンクトレンドを自分のアンテナで吸収しています。

(ちなみに息子のマルタンさんはクアラルンプール在住でアジアの情報をキャッチアップ!)

お二人から見たバー業界の最新トレンドはなんでしょうか?

「ずばりノンアルコールドリンクです。いわゆるクラフトバーと呼ばれるような高品質のカクテルを提供するバーには、必ずノンアルコールメニューが置いてあります。これは世界共通。しかし、必ずしもお酒離れというワケではありません。バーの楽しみ方が人それぞれに多様化している結果だと思います」

「その延長線上として、ローアルコール&ローシュガーカクテルも大きなトレンドです。アルコール度数と糖分が低いゆえに、我々モナン製品に求められているのは、そのぶん酸味や果実味を増やして、ドリンクとしてのパワー(ボディ)をしっかりと持たせること。そうしたマーケットの嗜好の変化に柔軟に対応できる点も、モナン社の強みのひとつです」

2020年4月に日本新発売となるフルーツミックスのウィリアムズペア(左)とフィグ(右)。

2020年4月に日本新発売となるフルーツミックスのウィリアムズペア(左)とフィグ(右)。

現在モナン社ではシロップやフルーツミックス、グルメソースなどを含めて全部で約170種類のフレーバーを展開しています。

開発中のものだけでも、なんと40種類以上。

平均して年間10~15種類の新商品がリリースされるのだそうです。

「例えばユズはもともと日本向けに開発されたフレーバーですが、今はアジアのみならず世界中で販売しています。ユズが世界的に人気となっているのは、皆さんご存知ですよね?」

またアメリカで開発されたピーナツクッキー味やドーナツ味のシロップは、ヨーロッパやオーストラリアでも人気に火がついているそうです(残念ながらアジアは未発売)。

「日本の皆さんへのお知らせとしては、今年初め、フルーツミックスのウィリアムズペア(洋梨)味とフィグ(イチジク)味がリリースされます」

「それから、これはまだ詳細をお話しできないのですが、今年中に単に新しいフレーバーではなく、シロップやフルーツミックスのような新しいカテゴリーを起ち上げる予定でいます。こちらは完全にクラフトバー向けのカテゴリーです。スミマセン……。今はこれ以上は言えないんです(笑)」

大丈夫。ご安心ください。

情報が解禁されましたら、Drink Planetでいち早く詳細をお知らせいたします。乞うご期待!

フランス・ブルージュにあるモナン社の本社工場。

フランス・ブルージュにあるモナン社の本社工場。

またモナン社の今後の展開としては、2020年初めにアメリカ・ネバタ州に西海岸のマーケットに向けた新工場をオープン。

さらに2020年末にはロシア、2021年にはインド、2022年にはブラジルに工場を開設する予定なんだとか。

「単に工場をつくるだけではありません。例えばブラジルなどではすでに地元チームを起ち上げて、ブラジルのバーテンダー向けの商品を開発しています。注目している素材は『ジャボチカバ』と呼ばれるスーパーフルーツ。現地ブラジルではポピュラーな果樹で、うまくいけば日本にも流通するようになるかもしれません」

「あるいは中国チームは『レッドデーツ(ナツメ)』フレーバーを開発中です。中国では漢方(生薬)にも使用されるスーパーフードの一種と聞いています。ヨーロッパでは未知のフレーバーなので、一気にブレイクする可能性も秘めていますね」

世界中に工場を新設するのは、流通コスト削減や人件費削減の狙いもあることを認めつつ、「でもそれだけではありません」とオリヴィエさんは語ります。

「バー業界がグローバルになればなるほど、同時にローカルが重要になってくるのです。日本のユズが世界中で受け入れられたように、第2のユズになるようなローカル素材に注目しています」

2020年にはモナン社主催のコンペティション「MONIN CUP」も開催予定。

こちらのテーマは「ボタニクス」と題して、世界中のバーテンダーにローカル素材(花、植物、フルーツなど)を駆使したカクテルで競い合ってもらう予定だそうです。

もちろん「MONIN CUP」の情報も、Drink Planetで随時発信していきます!

最後にオリヴィエさんから日本のバーテンダーの皆さんにメッセージです。

「世界のドリンクシーンはものすごいスピードで変化しています。我々モナン社もその変化に対応しながら、モナン社にしかできないドリンク・ソリューションを提案していきます。ただし我々だけでは不可能です。バーテンダーやバリスタの皆さんの協力が絶対必要です。今後も一緒に協力しながら、よりよいドリンクシーンをつくっていきましょう!」


★モナン公式ウェブサイト
https://www.monin.com/ja

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