【スペシャルレポート】
「BEEFEATER MIXLDN 2017」
日本大会の全パフォーマンスをお届け!

SPECIAL FEATURE特別取材

【スペシャルレポート】
「BEEFEATER MIXLDN 2017」
日本大会の全パフォーマンスをお届け!

[vol.01] - 浅野陽亮さん 渡辺高弘さん
水岸直也さん 竹田英和さん

#Special Feature

文:Drink Planet編集部

2017年12月4日(月)、東京・月島のイベント施設にて、ビーフィーター グローバル バーテンダー コンペティション(BEEFEATER MIXLDN)の日本大会が開催されました。

優勝者は、2018年2月にロンドンで開催されるBEEFEATER MIXLDN世界大会に、日本代表として出場する権利が授与されます。

同大会は、今回がグローバルで7回目、日本では5回目の開催。

SNS等を通じて、全世界で700万人が大会の模様を視聴するというビッグイベントです。

今回のテーマは、「YOUR CITY MIXED WITH LONDON」。

日本大会のファイナリストたちは、ビーフィーター、またはビーフィーター24をベースに、自分とゆかりのある「都市」「街」を表現したオリジナルカクテルを披露しなければなりません。

準備時間5分、カクテルメイキングおよびプレゼンテーション10分、質疑応答5分、作成するカクテルは4杯分。

ジャッジはビーフィーター蒸溜所マスターディスティラーのデズモンド・ペイン氏と、同グローバルブランドアンバサダーのスマイヤー・コノリー氏、サントリーアライド取締役副社長の尾崎大輔氏の3名が務めました。

この特別レポートでは、8名すべてのファイナリストのカクテルレシピと、プレゼンテーションについて紹介します!

浅野陽亮さん(THE RITZ-CARLTON KYOTO THE BAR)

★カクテル名「Genuine Care(ジェニュイン・ケア)」
★都市名「京都」

・ビーフィーター24 60ml
・京都産煎茶 1tsp
・日本酒(カモミールインフューズド) 20ml
・グレープフルーツジュース 30ml
・自家製柚子茶とパイナップルのシロップ 15ml
・リコリスビターズ 3drops
・レモングラス 2本
・柚子ゼスト 適量

① 茶碗に煎茶とビーフィーター24を入れ、茶筅で立てながら瞬間インフュージョン。
② シェーカーに日本酒、グレープフルーツジュース、シロップ、ビターズ、①を入れ、シェークした後に、氷のグラスに注ぐ。
③ 中を空洞にしたレモングラスをストローとしてさし、笹の枝葉を飾る。
④ 柚子ゼストを全体に振りかける。


トップバッターは2年連続ファイナリストに選ばれた浅野陽亮さん。浅野さんがチョイスした都市は生まれ故郷であり、現在もバーテンダーとして働く「京都」。「Genuine Care(心のこもったおもてなし)」というカクテル名の通り、世界中から京都を訪れる旅人をもてなす一杯をクリエイトしました。ビーフィーター24のボタニカルである煎茶やグレープフルーツを取り入れながら、日本酒や柚子で京都らしさを表現し、リコリスビターズで複雑さや奥行きもプラスしました。最後は、それぞれ観光都市であるロンドンと京都の親和性を英語でスピーチし、竹をイメージしたという氷の器に入れたボリューミーカクテルを完成させました。


渡辺高弘さん(EL CALVADOR)

★カクテル名「BEE-SPOKE(ビースポーク)」
★都市名「東京」

・ビーフィーター24 45ml
・マリブ 20ml
・コーンポタージュ(冷製) 30ml
・豆乳 20ml
・自家製アプリコットファレナム 20ml
・自家製ソルティ ラフロイグ10年 1spray

① ソルティ ラフロイグ以外の材料をシェークし、グラスに注ぐ。
② ソルティ ラフロイグをスプレーする。
③ 南天の葉、ピンクペッパーを飾る。

数々のコンペティションでの受賞歴を誇る渡辺さんは、都市として「東京」をチョイス。他所からのカルチャーを自分なりにアレンジしてきた東京人気質を表現するために、あえてポタージュやマリブ、ファレナムといった東京っぽくない材料を選び、それらを一杯のカクテルに仕立て(ビスポーク)あげました。ベースのビーフィーター24は、信楽焼のマグネシウムボトルに一昼夜寝かせることで、ボタニカルの香りを十分に開かせてから使用。仕上げにはラフロイグ10年に塩を1%加えたものをスプレーし、さらに24のボタニカル香を際立たせました。プレゼンテーション中は、通訳の方の進行にまで気を遣う余裕ぶり。感度の高い渡辺さんらしく、東京のミックスカルチャーを、近年流行りつつあるティキスタイルで表現しました。

水岸直也さん(BUTLER GINZA BRUNCH)

★カクテル名「T.G.I.F. Gimblet(ティージーアイエフ・ギムレット)」
★都市名「横須賀」

・ビーフィーター 40ml
・自家製カレープラントウォーター 20ml
・スパイスドミルクコーディアル 20ml
・シトリックアシッドソリューション 10ml
・カルダモンビターズ 1dash
・シャルトリューズ・ジョーヌ 20ml
・インディアンシトラスケチャップ 10ml

① ビーフィーター、カレープラントウォーター、ミルクコーディアル、シトリックアシッドソリューション、カルダモンビターズをシェークし、グラスに注ぐ。
② カクテルオニオン、カルダモンを飾る
③ シャルトリューズ・ジョーヌ、インディアンシトラスケチャップをステアし、カレーポットに注ぐ。

イギリス海軍をお手本にした軍港都市「横須賀」で育った水岸さんは、ロンドンと横須賀を繋ぐクロスオーバーカクテルを作成。ベースとしたのは、イギリス海軍にルーツを持つギムレット。これに海兵たちの健康のために広まった横須賀名物の「海軍カレー」を掛け合わせるという大胆なチャレンジを試みました。一見ミスマッチにも思えるギムレットとカレーを繋ぐのは各種スパイス類。水岸さんは、ライス部分とカレーソース部分の2つのパートに分けて、ライス部分だけでも、カレーソースをかけても、おいしくいただけるカクテルを完成させました。プレゼンテーションでは英語と日本語をほどよくミックスしながら、ジャッジと観衆の両方を魅了していたのが印象的でした。


竹田英和さん(Bar 霞町嵐)

★カクテル名「RIPA(リーパ)」
★都市名「北川辺町」

・ビーフィーター24 40ml
・ドライベルモット(お米インフューズド) 10ml
・クリアトマトジュース 40ml
・自家製梅シロップ 5ml
・レモンジュース 5ml
・オレガノの葉 数枚

① オレガノの葉以外の材料をシェークしてグラスに注ぐ。
② オレガノの葉を水草に見立てて浮かべる。
③ 枯山水のプレートにグラスを置いてサーヴする。

各種コンペティションの常連バーテンダーである竹田さんは、生まれ故郷の埼玉県「北川辺町」を都市として選択。ロンドンにはテムズ川、北川辺町には利根川が流れることから、ラテン語で「川のほとり」を意味する「RIPA」というカクテルを創りあげました。材料には、実家のお米を使用したり、北川辺町特産の「木甘坊」というトマトを遠心分離したり、これまた実家で採れた梅をシロップにしたりと、利根川の恩恵を受けた地元素材を積極的に使用しました。ディスプレイとして、川のほとりを想起させる枯山水のミニチュアプレートを用意。山から川、川から街へと、自然の恵みを受けた大河の一滴が一杯のカクテルへと昇華する様を表現しました。


【Vol.02】へつづく。

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