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サヴォイ・カクテルブック
ピーター・ドレーリ、サヴォイ・ホテル/パーソナルメディア
2,940円
12.01.15
『サヴォイ・カクテルブック』は、
かつてロンドンのサヴォイ・ホテルにあるアメリカン・バーで活躍した
伝説の名バーテンダー、ハリー・クラドック氏が著したカクテルブック。
1930年代に出版されて以来、
世界中のバーテンダーのバイブルとして親しまれてきました。
この日本語版は、1980年から2003年までヘッドバーテンダーを務めた
ピーター・ドレーリ氏によるレシピを加えたもの。
100年以上もの歴史を誇るサヴォイのアメリカン・バーで
名だたる著名人達をとりこにしてきた
800種類以上のカクテルが、ABC順に掲載されています。
世界中のカクテルコンペでお目にかかることの多いドレーリ氏についても、
どりぷら読者の皆さんならもうご存知ですね。
ドレーリ氏は、昨年末に来日した現ヘッドバーテンダー
エリック・ロリンツ氏の前々任者にあたります。
1893年のオープン以来、このアメリカン・バーで
ヘッドバーテンダーを務めたのは、
お二人やハリー・クラドック氏を含めわずか10人。
私も正直あんまりピンときていませんでしたが、これは大変な名誉な訳です。
ロンドンの中心地にあるトラファルガー広場から
テムズ川に沿って東に延びる大通り、
ストランド沿いにどっしりとたたずむサヴォイ・ホテル。
周辺には歴史的な建物や劇場が並び、
古き良きロンドンの雰囲気にどっぷり浸れるエリアです。
2010年ホテルの大改修とともにリニューアルされたバーについては
どうやら賛否両論あるようですが、
カクテル好きなら一度は行ってみたい、
憧れの場所であることは変わりません。
このカクテルブック、レシピ本ながら写真は一切ないのですが、
それがかえってこの本をユニークな存在にしています。
オリジナルの挿絵がいい味出している、というのもありますが、
カクテルの名前や材料からその姿や味を想像したり、
ところどころに挿まれたコメントから、
その時代にぼんやりと思いを馳せることができます。
“プロフェッサー”ジェリー・トーマスはもちろん、
当時の有名人なのでしょうか、
「ダグ」「美しいレディ・シンシア」といった
よくわからない人物についてのよもやま話からも、
カクテルが時代とともに歩んできた歴史が感じられます。
実用書というよりは、もう少し気楽に読める読み物という感じ。
バーテンダーさんでなくとも楽しめる本ではないでしょうか。
ただ、この本が最初に書かれたのが1930年代ということ、ご注意ください。
「現在もサヴォイのアメリカン・バーは女人禁制…」
なんて話題を鵜吞みにしてしまうと、
80年以上も前のネタだった!
なんてことになりかねません。(一応注はありますが)
あと面白いのが、カクテル本のはずなのに
結構なページをワインの解説に割いていたりします。
サヴォイほどの一流ホテルのバーテンダーともなれば
ワインの知識も人並み以上に持ち合わせていなければならないのでしょう。
(しかし何となくこっちの方が力が入っているような気が…)
ヴィンテージワインの当たり年がわかる
“過去60年の”年表なんかもありますが、
なんせ書かれたのが1930年代なので、始まりは1865年。
古過ぎてちょっと笑えます。
ワインの産地の地図もデフォルメされたイラストなので非常にわかりづらく
(でも絵自体はとっても素敵)、
だけどそういうところもすべて含めて愛すべき本なのです。
http://www.amazon.co.jp/サヴォイ・カクテルブック-Savoy-Cocktail-Book-ピーター/dp/4893621963
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