酒[ロブ・ロイ] X アーティスト[日下部隆晴さん]

BAR 日下部/

14.07.01

「来月のカクテルコンペの件ですが・・・」
「うん、わかった。ありがとう。ご苦労さま！」

「あのバーって、どの通りでしたっけ？」
「西五番街通り。○○屋がある上だよ。わかるかな？　大丈夫？」

後輩バーテンダーが所用で扉から顔を出すと、日下部隆晴さんはにこにこと笑顔で対応する。営業中もそうだが、カクテルコンペの受付で何度か姿を拝見したときも、その印象は穏和でにこやかな人。そういえば初めて「BAR 日下部」に伺ったときは、クラブのママが日下部さんに相談をもちかけていた。

フランス料理店のギャルソンを経験した日下部さんの接客は、レディファースト。余裕があればカウンターから客席に出て、女性が座る椅子を引く。おしぼり、飲み物、料理もすべて女性から。その心遣いが女性をほっとさせ、そこに柔らかい空気を生む。

日下部さんのつくるカクテルは、以前勤めていた「毛利バー」の毛利隆雄さん譲りでベースが強い。しかし、不思議とそれを感じさせないのは、日下部さんの優しさが入っているからではないだろうか。

今回ご紹介するカクテルは、ロブ・ロイ。
2005年に店をオープンしてまもなく、2人の客と日下部さんが好きな酒を合わせてつくった。

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