ワイルドなベルリンのバー激戦区。
人気は古き良きアメリカンバー!
<前編>

INTERVIEWバーテンダーインタビュー

ワイルドなベルリンのバー激戦区。
人気は古き良きアメリカンバー!
<後編>

#Interview <

Jakob Etzold by「Stagger Lee」

ヤコブ氏のカクテルに対するストイックな姿勢は、まさにベルリンのキング・オブ・カクテル。敬愛するクラシックレシピと日本のバースタイルを日々研究しながら、新世紀のバーシーンを切り開く。

文:Hideko Kawachi(ベルリン在住)

Photos by Gianni Plescia

映画『007』シリーズで、ジェームズ・ボンドのマティーニが有名になったように、
カクテルの名前は映画で知ったというゲストが多いそうだ。

カクテルの楽しさは、味だけではなくさまざまなストーリーを喚起させてくれるところにも由来するのかもしれない。

「スタッガー・リー」は店名や内装にも物語性がある。

「見た目も、自分の哲学を反映するものだと思っているから」とヤコブ。

「でも、カクテルのおいしさはコミュニケーションでもあるから、常にオープンでないといけないとも思っているよ」とにっこり。

カクテルに関するブック(書籍)コレクターでもあるヤコブ。
彼のカクテルづくりのベースは、古典のレシピだ。

たとえばこれからの季節におすすめだという「ブルー・ブレイザー」は
19世紀に活躍した“アメリカンカクテルの父”ジェリー・トーマスが考案したもの。

銀のマグを両手に持ち、1つには熱湯を、もう一つにはウイスキーを入れ、火をつけて左右に移し替える。

青くゆらめく炎が流れる様子が美しい、“青い輝き”というホットカクテルだ。

ヤコブがベースに使うのはアイル・オブ・ジュラ。

温めることでスパイシーな香りが立ちのぼり、メープルシロップの香ばしい甘さを加えることで、飲みごこちに丸みが出るという。

ほんの少量加えた、KSRビターがバニラやシトラスのノートを添えて、いかにもドイツの冬の匂いだ。

このKSRビターは、ミュンヘンのバーテンダー、クラウス・ライナーがトンカビーン(アフリカ原産の種子)やキンカンなど12種類の素材を独自にミックスしてつくっているもので、特にバーボンやラムをベースにしたオールドファッションなカクテルにぴったりなのだとか。

オールドファッションドを自覚するヤコブが、お気に入りのビターだ。

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